生き残れるか?
前記事では、新型インフルエンザに対する心構えを記事にしてみた。
今度は、今の不景気の後の世界に生き残れるか?を考えてみた。
生き残れる?っていうのは、生活できるか?っていう意味。生活できる?っていうと、会社が残る?って意味だったり、転職可能?って意味だったりする。転職可能?っていうのは、可能は可能だが、転職先たる企業が国内に存在するか?って意味で、個人が大丈夫?って話よりも、社会として大丈夫?って話。
日本の置かれた状況、、、、政権も変革しそう。不景気というか景気の変動の影響も大きそう。それがどう変わるか?は予測出来ないが、政権担当政党の変化如何に関わらず、国内状況の価値観の打破、社会の高齢化、派遣社員問題を考えると、企業主体の政治から民衆主体の政治に変わる筈。つまりは、利益誘導型ではなく生活保障型に近い政権運営に変わらざるを得ないだろう。小泉さんの方向からは180°転換する方向になるのは大方間違いの無い方向だろう。
経済事情も然り、、、、、これまでの繁栄というのは、日本の技術が世界で役割を担ってきたから得られた繁栄であり、日本の役割が世界で一定の地位を占めていたのが理由。
つまり、電化製品、機械製品、自動車等々は日本が世界の工場として世界から認められていたから。
今回の不景気の後に、過去と同様の景気があるか?っていうと、それは、未来の日本が過去の日本と同様の役割を世界から任されるか否か次第ともいう。
世界で任される役割っていうのは、地域の発展度の応じた製品の価格競争力によってもたらされるモノ。つまり、戦後日本が今の状況を作れたのは、戦勝国の持つ技術的先進度より低い部分で価格競争力によって市場を席巻出来たから。本当の意味で言い値の通る技術的先進度の分野、軍需、電子、半導体関連では日本は第一線とは言い難いのが今の状況。
そんな中、価格競争で勝負すべき技術水準の上昇速度と陳腐化は急速に拡大しており、日本の得意分野が得意と言える状況は極僅かなのが実情である。
自動車産業は今後とも世界市場で勝負するだけの能力を持っているとは思うが、果たして家電関連、ハイテク携帯機器関連にそのような技術的アドバンテージがあるか?というと極めて怪しい。
更には、僅かな大企業とは別の、殆どの製造業を占める中堅企業以下にそのような技術的アドバンテージがあるか?というと、かなり悲観的な気もする。
戦後日本の製造業というと、戦後からリスタートした所が多く、戦後60年以上では、三代目経営者の同族経営とかが非常の多い。製造業たるモノ、何を作るか?何が作れるか?を見なければならないが、今の時代、見る対象は世界視野が必要。更に、製造業で自分の会社が何が出来て、何が出来ない。市場における需要に、どんな技術が適応出来るか?を判断出来るような技術的な常識を持ち合わせてないと厳しい。
そういう視野を自分で持つか、自分の回りに配置するか、そういう組織を生めるか?そういう組織を定着させる事ができるか?、、、、、そんな資質が必要だと思うのだが、戦後から現代の中堅企業以下の物作りの方針としては、技術的な正当性とは異なる部分で商品を売ってきた企業が多い。例えば、値段、保守、保障、、、そんな所。
しかし、日本が世界で担う役割は、過去と未来では既に異なっている。
今迄、日本が担ってきた分野、自動車、家電、造船、機械・・・・そんな分野は、これからは中国、韓国、インド、ベトナム、ブラジル、、、、といった新興諸国が担うべき地域となりつつある。そうすると、アメリカが半導体産業で記憶デバイスに見切りを付けて、演算装置の開発に軸足を移した様に、日本の中堅以下の企業は、従来製品からは見切りを付けた技術的難易度の高い世界で、新興諸国との価格競争に乗らない世界で役割を担っていかなければ厳しいのである。
政情的に不安定だが、その収束した社会は、高齢化社会では標準的な高コストな社会になるのは当然の流れ。そんな社会を支えるには、高収益産業が必要だが、価格競争型の市場競争への参入では、社会を支える事が出来ない時代になっている。今回の不景気の後は、過去の好景気でなく、新しい国際的な経済秩序に従った役割分担を担うのであり、その形というのは、新興諸国以上、先進国らしい産業の育成と展開が必要と言える。
仮に、中堅以下の企業の狙う市場、有する技術レベルが現状からの進歩が無ければ、今の状況が永遠に続き、徐々に衰退する構図を想像してしまう。つまり、今が不景気でなく、今が標準の景気状況となるような感覚である。
結論、今の状況では、今の暮らしは支える事が難しいかも、、、ってこと。企業内でもそう感じるし、多分、他の会社もそう、、、、だれもが自由に転職っていかない時代になりそうだ。
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コメント
こんばんは、、、環境関連でコアを持つ会社は将来性ありそうですね、、、でも、国内の99%以上の製造業はそれを持っていない、、、、その先はどうなるか?って考えると、景気という波の変化でないような、そんな気がする今日この頃です。
投稿: 壱源 | 2009年7月20日 (月) 23時02分
かつてはハイテク故にブランドイメージを確立した時計メーカーのようにいまだ成立している企業もありますが、電気電子精密メーカーはもはやブランド力だけでは勝負できないと思います。
自動車等下手をすると命にかかわるもの、環境関連の製品はまだ日本製に優位性があると思いますが
投稿: yama | 2009年7月20日 (月) 20時14分