ステンレスロードフレームを完成させる事にしたのは、先の記事に紹介したとおり。
そして、その造作の渋さから、造型に凝ったパーツ選定を考えている。基本は、コンベンショナルに、普通に、、、、って路線。
で、今回は前記事にも紹介したとおり、シマノはパスしてカンパを使う、、、、シマノの一世代前のカブトガニのようなクランクセットは頂けないし、現行のヒトデのようなクランクセットもチョット頂けない。
自転車に願うのは、、、、、そう、テーラーメイドな感じ、つまり、一人一人に最適な、、、って印象。イメージの問題だが、自転車、それも至高の品とは、個人に併せたモノ。つまり、工芸品であっても工業製品に非ずである。工業製品であっても、手工業的に作られたモノの方が、大量生産品よりは好みなのだ。
どんなに高価で格好良くても、、、、量産効果によって得られるというようなモノは嫌なのだ。
因みに、その典型はカーボン部品だったりする。個人の印象では、カーボン部品の中でもCFRP程信じれない。カーボンライクな塗装であるとか、表層のカーボンシートの化粧貼り付けとかなら、未だマシ。CFRPは嫌だ。部材としてカーボンならピッチ処理を繰り返して高密度化させたC/C材くらい。でも、そんなC/C材では量産は不可能だし、手元で作っているC/C材部品(直径100mm程度、高さ60mm程度の部品)でも数作っても単価は十数万円以上、、、そんな世界で自転車部品で安いC/C材って在るとすれば、信用できないのが正直な印象。
CFRPの嫌な点、、、、工程、原料的に選び方色々、、、、それ故に、CFRPって言うだけでは、それが実態としてどうなの?が定義されず、規格化されていない点。実際、安いCFRPの強度は軟鉄、チタン以下、、、、最高弾性のグレードでもクロモリ鋼以下の世界。全てを軽さのためと言えば選ぶ事が出来るけど、軽さ以外の要素では、他材料のメリットも捨てがたいし、規格化された材料は、素材も製法、加工法も安定して信用できるのが大きな違い。勿論、形状的に使える形で売っているのは間違いないけど、今一つ、好きになれない。
話は脱線したけど、そんな理由で、ステンレスフレームにはデザイン的に古典的なデザインで、尚かつ、カーボン部品の使用は最小限度に抑えた構成で選ぶ事にした。
で、選んだコンポはカンパである。昔、ロードで組んだ時はスーパーレコードのフルセットだったけど、今回は、、、、調べてみると、スーパーレコードからコーラス迄はカーボンマテリアル主体のシリーズ、そして、アルミ主体の最高がアテナって事らしい。
すると、アテナっていうのは11速シリーズの底辺コンポとのこと。
なら、、、、折角だから11速のアテナで決まり。折角の11速、カセットは?って言うと12-27Tが選べる。歯数構成は12-13-14-15-16-17-19-21-23-25-27である。12-27Tを10速の場合で組み合わせると軽い方が離れ気味となるので、この辺が違うようだ。
自分の常用ロールアウトが5.5m、つまりアウターが50Tなら19T、53Tなら21Tである。普通なら19Tなんだろうけど、この基本で細かくということなら、歯数が高いところで2T刻みの方が使いやすい。通常、向かい風が強い場合、4m程度を踏むことが多い。4mの場合、カセット21Tを使っていたら、クランク側が40Tがベスト、、、そうなると、風が吹いた時にフロントの変速だけで対処出来るのはコンパクトに非ずだ。つまり、最低限の動作で自分の乗り方に簡単に対応できるのは、このカセットを使うならインナーは39Tがベストである。ということで、クランクは?っていうと、スタンダードとコンパクトが在るみたいだが、スタンダードクランクが優性か?
さて、今回の11SPEEDの最大のメリット、、、、それは、カセット常用域での歯数位置が真ん中辺になって、その前後がクロウスすること。つまり、フロントの変速のみで平地なら全てこなせるという点だ。まぁ、大きな丁数のローギアが選べると同じメリットが持つのだが、歯数的(歯数構成的)には、10速なら13-27T、9速なら14-27Tと同じ事。これこそ自分の望む姿で、シマノならジュニアカセットなのだ。我が家のフルサイズバイクは基本、ジュニアカセットが仕様なのだ。ジュニアカセットを使うのが自分の分相応なのだ。
特に、この歯数構成では常用を想定する19Tとか21Tが真ん中辺だから、アウターインナー気にせず使えるのが良さそう。更に、絶対ギア比を見てもインナー39Tでロー27Tの場合でロールアウト3m、これは殆どの坂が上れるギアであり、これより軽いのは速度を失うので不要。登坂での目安、60rpmで10km/h以上が目安。それって、39×27Tで得られる数字。サイクリングでダラダラ登るなら、より軽いギアに魅力があるけど、別にディアゴナールを作ってる訳でないので不要。
今回のコンセプトは実践的なロードバイクである。つまり、必要な機能のみを最もシンプルに得る。なんたってロードバイクである無駄を排除が大前提。
今度は、乗り手である私事だけど、一寸前の軽いギアで高ケイデンス重視って路線崇拝気味の内容から逸脱するけど、従来よりも一段重いギアでも高ケイデンスが維持できるような漕ぎ方や、軽くないギアでケイデンスが高く無い状態でも無理が脚に掛からない感じの漕ぎ方っていうのが何となく判ってきたような感じがある。今迄、軽さ故に気に留めていなかった部分が、何となく判ってきた様な感じが一寸ある。首から背中、腰、大腿、脹ら脛に到るラインを揃えるというか、勿論、揃えるっていう部分では高さが違う部分故に、動力自体は各部から位相を与えるのだが、その位相の与え方をリズムで取る。リズムを取って芯を揃えるような漕ぎ方、そういうのを意識するようになったのは、オ・モイヨWW号とかラングスターであるが、こういう漕ぎ方で高ケイデンス+高負荷とか、固定シングルのロールアウト5.5mで10%越えの勾配も楽勝って気持ちを得る事が出来る事がある。
この感覚こそ、もしかしたらロードバイクを乗るコツか?とも思うのである。機材のローギヤードに任せてって乗り方は、ロードバイクに非ずでランドナーとかディアゴナールみたいなモノ。実際、昔のロードとかスポルティーフっていうのは今のレベルから見ると激重な筈だが、それで競技したり長距離走行していたのは紛れもない事実。ランドナー乗りの乗り方では見えず、ロードバイクをホントに乗りこなさないと判らない乗り方っていうのが判れば、そういうギア比が踏めるのかも?って思いが捨てきれなかったのだが、何となく、その触りに気付いた様な、そうでない様な、、、、、そんな感じなのだ。
この辺りの感覚がホントかどうか?を確かめたいという部分と、従来の自分の考えの部分の双方を取り入れる形で、12-27Tのカセットとスタンダードクランクで組んでみようと思っている。つまり、実用的にカバーできる領域を持つのは当然だが、それ以外にも自分では不要と思っていた歯数領域も常用か?という感触を確かめるには、小さなトップ歯数と大きなアウターリングも無いと確かめれないのだ。
つまり、今回のバイクのテーマは、所謂スタンダードクランクが入門コンポにも売られている理由を調べたいのと、それが使える様な使い方を感じつつある自分の考えがホントかどうかを確かめるため。
他の部品はアテナクラスで統一、カセットはコーラス、BBはレコードだが、それはアテナにラインナップされていないから。不満?はというと、レバーがカーボンフィニッシュな点。普通にアルミだったら良かったのに、、、、でもバーのNITTOのM153STIが黒しか無いから良いか?って妥協。それでも、ハンドル回りもメタリックに仕上げたいので、シルバーのバーテープをチョイス。ステムはスレッドステムでオープンタイプが使いやすいので、、、、探すと、NITTOのUI-2だけど、これはデザイン的、光沢的に今一。選んだのはPAZZAZ RAS-05ってステムだ。冷間鍛造のアルミ製、オープンクランプのタイプ。ピラーはDURAかサカエカスタム。ホント言えば、カンパレコードのエアロタイプのミラーリングフィニッシュのタイプが欲しいけど、あまりに豪快に金遣うのも遠慮(誰に?)ということで、一応、構想は完了だ。
ホイールは手組で考えていたけど、ハブが無い。ハブがレコードクラスで価格を考えると結構高価になる。完組ホイールを見ると、上級クラスはハブボディにカーボンが多い。
ステンレススポーク、カーボン使わない、スポーク本数多め、スモールフランジタイプ、、、、で見渡すと、エントリーレベルのカムシンしかない。見ると、価格も激安。これなら使い捨て出来そう、、、、ということで、これに決定。
ペダルとサドルは未定だが、この辺は最後でも構わないかも、、、って感じ。レバーとホイールの黒基調なデザインが今一だが、まぁ、ラングスターもそんな感じなんで、、、と妥協しているところ。
取り敢えず、コンパクト全盛、トリプルお奨めって時代に、何となく感じてきたスタンダードクランクの良さ、それでも楽に乗れる様な気分が錯覚かどうか?これを確かめるためのバイクが今回のステンレスバイクだ。心情的には、アンチコンパクト、アンチトリプル!さて、どうなるだろう?
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