Vツインで峠
本日から日曜の午後は、自転車から単車メインに変更だ。
ということで、昨晩からバッテリーメンテを施して、SV650Sで峠に出撃だ。
峠は、通い慣れた峠を通って東広島方面を経由して帰還というコース。今日は、曇天で装備を纏っても嫌な暑さは無く、単車シーズン到来という感じ。峠では自転車で一生懸命登坂している人も居たけど、単車に乗れば、単車目線だ。単車目線では、路面の荒れ、カントを読みながらメリハリ付けて走る。Vツインでピッチを上げて走ると、ギアの選択が肝要。低回転域のダルな領域ではシフトダウンでのレスポンスが今一で、ブリッピングしても併せにくいので、上の回転域でメリハリが大事だ。そんな状態で走るまくるのだが、やはり2ストとは違い、減速時が神経質なのがVツインである。
但し、深いコーナーでパーシャルが長い状況からジワッと加速する時はトラクションで路面を蹴る感覚が良く判るのが心地よく、そういう意味ではダルな側面もある。
ところで、夏休みの休日、峠道なんだが、誰一人、それ系ライダーが居ないのにはビックリ。80年代では三桁台数を見ることも珍しくなかったのだが、、、、
久々に本気に近い状況で走らせると、やはり、単車は面白い。特に、路面が荒れて車体が暴れがちな状況程愉快。ステップで身体をホールドして尻はシートには殆ど荷重をかけていない状況だが、股の下で単車がギャップに併せて踊るのだが、それはあくまでも股下での話。股下で200kgを越える重量を遊ばせる感覚。これって、自転車では味わえない意のままの重量を扱うという征服感である。
下りのアプローチでは下半身で身体をホールドして、ハンドルには力が乗っからない状態で舵のフリーを保ったままリーンさせていく、アクセルを開けると下りでもガンガンに旋回していく感じ、上りでは、半身をインに入れて肩を押し出すように車体を持っていく、ガードレールから道路側に飛び出た雑草を肩に感じながら、雑草が太そうなのが目にはいると瞬間的に身体毎アウトに10cm程スライドアウトさせて走る感覚、、、、これって、如何にも機械を操っている感じ。
チョット前は自転車でのダウンヒルも結構なモンか?って思っていたけど、全然違う。同じ場所下ると最高速度域で1.5倍、平均速度的には2倍以上は違う。風景の流れ具合は異次元だ。単車で峠道を走る場合、ダウンヒルが一番得意で攻めるのは大好きだが、それに較べると重力で落下するなんて平和そのものだし、何処まで行っても恐怖感を感じないのは、単車での速度感覚が脳内基準になっているからなんだろう。因みに、単車でのヒルクライム程眠たいものも無い。或る意味、誰でも走らせれるのはつまらない。下りコーナー、出口狭くて逆バンク、、、、そんなのが面白い。
走りながら、四肢をどう動かしているか?自分の姿勢がどうなっているか?目線は?ラインは?が全て客観的に見える感覚は健在だ。頭の中での記憶は、目線視界にあらずで、客観的な自分の全体の撮影画像の記憶に近い。これが大事だ。自分の格好がどうか?が判るのは大事な事。これが自分が単車に乗る理由だ。この感覚が得られずに、訳判らずにのって、目線の記憶しか残らなくなったら、単車は降りるかも知れないのだ。
時間にして2時間程の走行だが、走り終わったら、午前中にラングスターで30km程走った時以上の疲労感である。車体を振り回す速度域は、自転車の三倍の速度域、重量は20倍、、、、大きな重量を短い時間で正確に素早く制御するっていうのは、案外疲労を呼ぶモノ。疲労の質は違う。
自分レベルの域に自転車、単車で到達するには、どっちが難儀か?って振り返ると、今のような感覚で単車を扱う方が難易度が高いように感じる。単車で攻めて思ったのは、自転車での自分域、あんまり大したこと無いって事実。昨日迄は、自転車でも結構満足できる領域?って思っても、自転車の場合、積み重ねれば到達出来るのは間違いないけど、単車の場合は、どう考えても不可能っぽい。
その理由は、やはり単車の速度域は、その操作の向こう側にはリスクを想像しているから。自転車では運動の向こう側に恐怖は存在しない。これが大きな違い。単車で命掛けている訳でないが、万が一を考えれば、速度、重量から考えてタダでは済まないのは重々承知。勿論、そのリスクを回避するように神経を張り巡らして鳥瞰モードで走るのだが、それでも何も起こらないっては言い切れない。そして、峠を攻めるという行為では、その征服感=読みの深さ=読み損ねたリスクということ。コレばっかりは、どうしようもないのが現実。この読みって部分は、単純に身体を鍛えるとか、動体視力がどうこうの問題では無い。走っている時の空気感を読む事。環境に身を置いて感じるセンサーを身体に養う事が必須で、その感覚は、然るべき時期に、然るべき時間を割いて、犠牲を払って初めて得ることの出来るモノ。これは結構大事なモノなのだ。それが、異様に速い流れがゆったりとした時間の流れに感じる事の出来る感覚なのだ。ある瞬間での動作が、どのような挙動を生み出すか?これがスローモーションのように判る感覚なのである。
この違い、やはり短い時間を長く感じるという凝縮感、つまり、神経的、感覚的に慣れていないと到達出来ない世界っていうのは、歳負う程に失われる反射神経が鍛える上で必須だからだろうか?単車で久々攻めて、100%では無いけど、それなりに乗れた!って満足感を得た時の満足度は、自転車で100kmを3時間切った時の満足度より遙かに上である。やはり、単車は面白い。満足できる乗り方が出来た時は特に最高だ。
来週はCX、再来週が500ガンマの予定。基本は、三台のローテーションで身体を単車モードに作り替えていく予定。ヒヒヒヒッ・・・・・
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コメント
ハーレーですか!イイですねぇ!
実は、最新のハーレーXR1200Xってモデル、チョット欲しかったりします。
鼓動で言えば昔のモデルが上手かも知れませんが、私の場合、重視するのは鼓動もですが、トラクションの掴み方というか、アクセルを開けた時に滑り出しの穏やかさというか、滑り出した時の滑り具合に対応出来る程度のトルク変動という部分が気になるところだったりします。
投稿: 壱源 | 2009年8月24日 (月) 09時57分
友人のレストアスペースの問題でうちのガレージにハーレースポーツスターの新旧が交互に入ってるのですが、鼓動感は旧車のほうが圧倒的に好きです。
免許の問題で乗れませんが、跨ってエンジンをふかしたときの快い振動と、回転数によって共振部が変わるのがすごく良い感じです。
オーナーによると高速走行では当然ながら新しいほうが快適だそうですが。
投稿: yama | 2009年8月24日 (月) 09時34分
NV400、懐かしいですね!
自分のCXのベースであるCX-EUROの後継車がNV400Eで、登場した時は、ノーマル同士ではCX-EUROから格段の進化をしていてビックリした事が在ります。
当時の位相クランク、出た時のカタログ表記では凄い技術だな!って思った覚えがありますが、今思うと、振動は全て消す必要は無い!って思いますね!
投稿: 壱源 | 2009年8月24日 (月) 07時47分
それまで乗っていたアメリカンタイプのホークCM400Tがあまりにつまらないので、出たばかりのVツインNV400カスタムに乗り換えました。
CMに比べてツインの鼓動も感じられ、スタイルも断然上(角型ヘッドライトは謎)だったのですが、振動対策で採用されていた位相クランクは絶対不要だと思っていました。
次のモデルチェンジで廃止されたようですが。
(ヘッドライトも丸型に)
投稿: yama | 2009年8月24日 (月) 06時14分