ロードレーサーの真骨頂は?
今更ながらだが、オーソドックスと呼ばれるロードレーサーの流儀がそれなりに意味があるような事に気付きつつあるのだ。
例えば、歯数差の少ない、大きな丁数のダブルのクランクセット、歯数刻みの細かいクロウスしたカセットセット、、、、他にも、ポジション、マテリアル、スケルトン、、、、色々な点で、他のタイプと異なるところが顕著な部分はあるけど、その顕著さっていうのは、意味があるようだ。
自身、ロードバイクっていうと縁遠い存在。遡ると、基本はピストバイク、趣味はスポルティーフってノリ。つまり、ロードバイクでどうのこうのって言うのは実は初心者並みなのだ。
そして、公道ではスポルティーフ系統、その結果、軽めのギア大好き、トリプル大好きって事なんだが、案外、その対局のシングルギアのピストバイクでも少々嗜んでいたせいか、今乗って不都合を感じることも少ないのだ。
で、そんな選択肢の少ないピストバイクと幅広い選択肢の軟弱系スポルティーフに乗って気付いた事、、、、それは、乗り方が随分と違うのである。同じリズムで乗れば、明らかにピストバイクの方が長距離走るにしても何割か重いギアを同じ疲労感で走れるのである。
で、走りながら身体の各部の力の送り方、各部の動きに注意しながらのると、やはり違う。恥ずかしながらだが、ピストに乗る時とスポルティーフ系に乗る時は、無意識に乗り方を変えていた様で、意図的に、ピスト的な意識で乗ると、結構踏めるのである。限りなく楽して、、、って考えでは踏めないけど、身体全体を使う様に、この部分をこの瞬間にって意識の持ち方で随分と違うのだ。
最近思うのは、ロードバイク、それは昔からあるもの。そして、その構成、昔の構成は今以上にハードに見える場合が多い。今の機材は結構細かくソフトに作ってある。それでも、乗り手は昔も今も、そう変わっていない。
結局、そういう構成がスタンダードな理由っていうのは、そういう構成が使える使い方っていうのがあるんだろう。
そんな事を思い付いた理由、、、、それは、昔から行ってきたスイムでの経験だ。スイムでもブレストは時代と共に泳法が変わってきた。泳法が変わって、身体の使い方を変えて、、、、するとタイム(効率)が大きく変わるのだ。持っている筋力という資源は一緒でも、結果が大幅に変化する。これが現実なんだが、それが自転車でも言えるのでは?というのが発想の原点。
そう、ロードレーサーと他の自転車の構成ギアの違いは、乗り方の違いがあるからか?って疑問が原点である。他の自転車の乗り方に従えば、ロードレーサーは踏めない。
しかし、ロードレーサーがスタンダードに存在するには、それを踏める方法があるのでは?というのが発端なのだ。
実際、ブレストなんかでもウェイブを掛けて浮上する浮力を推力に利用して泳ぐと楽に速く泳げたりする。そのリズムを活かすのに、キックはウィップか、ウェッジが良いかが決まるし、プルも内と外でどっちが効率的?って決まってくる。プルとキックのタイミング一つで随分と変わるもの。
そうやって、1970年代に泳法が変化して、結果、新しい泳法ではワンランク上の次元の速度が得られる様になっている。
バイクでも然りだ、ロードの構成はロードバイク固有の身体の使い方が無いと、ぶっちゃけ、重すぎなんだろう。適切でない乗り方でハイギヤードに挑めば身体は壊れるが、そんなハイギヤードがスタンダードって言う事は、皆が皆、アホみたいな筋肉お化けって訳でもないのだ。そういう乗り方があって、それを理解すれば案外踏めるんだろう。
実際、軽めのギアで回転数のみに注目していた時と、回転数は同じながら身体の使い方の工夫で少し大きな負荷に対応できる感覚を得た今とを較べると、負荷の増大分程、沢山進むのだ。これって悪くない感じだ。この感覚こそ、ロードバイクの真骨頂なのかな?と思うのである。
今の時代、そんな事考えず、コンパクト=軽いとか、トリプル=楽とか、ジュニア=負担小さい、、、と自在に選べる時代だけど、元々、そういうモノが選ばれていない時代でもロードレーサーは存在していて、多くの愛好家が居たのも事実。愛好家=競技者とも限らないのも事実。ならば、そんな制約でも普通に走れる筈、、、、そこに気付くかどうか?がホントの意味での発見かな?とも思うのである。
いま、そういう使い方が何となく判ってきた所。そうすると不思議なモンで、何をどう調整すべき?どの部分は、どのように選ぶべき?って所が連鎖反応的に思い浮かぶのだ。その発想を、ドンドン取り入れてステンレスロードに反映させるのだ。そういう使い方をするために!って考えると、持っている自転車の多くは、そうなっていない場合もある。そうなている自転車は?って眺めると、オ・モイヨWW号、シルクピストくらいである。BSロード、小林スポルティーフは、どちらかというと旅行車系の組み方だ。
まぁ、気付いただけ良かったけど、未だに判らない事、沢山ある。奥が深い世界である。
でも、考えた時に、何をどうすれば、何向きっていうのがイメージできる分、幸せなのかも知れない。
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