心拍数の静定時間
毎朝、血圧測定を行っている。
血圧測定は、出勤日の始業前ラジオ体操後、職場巡回後、測定器設置場所の3階フロアで計測している。計測は、就業中故に、階段を上がって即測定である。
そんな状況での血圧測定値だが、血圧測定では測定前に安静な時間が最低でも1~2分程度は必要。その前の活動状態から言うと5分程度の安静時間は合った方が正確に出るのは承知だが、取り敢えず、日々の経過測定を目的としているので、気にしなかったのだが、最近は、始業開始後デスクワーク後に計測する事も少なくない。
測定すると、血圧数値自体は大きな差異は無いけれど、心拍数値が随分と変わっている。心拍数は夏場で45~48bpmと、朝っぱらの体操と職場巡回後より5~10bpmも低くなっている。実際、冬場でも体操、巡回後では40bpmを下回り35~38bpmって事も少なくない。
つまり、この辺りの安静時、平常時の血圧数値近辺では、余程に安静にしておかないと血圧数値は下がらないのである。
最高心拍に近い近辺、180bpm以上の心拍数値で運動している時には、1分間で70bpm以上は楽勝で降下する事に較べれば、血圧降下速度っていうのは運動強度次第って事になるようだ。
一般に回復率って言葉があって、一分間で降下する心拍数値を10で割った値の事で、この数値が6を上回ると心肺機能は相当に優れているとされているが、回復率を測定するには、手前の運動で運動強度を幾らにしておくという条件が無ければ、いい加減な数値となって、比較する意味も無くなる。
考えてみれば、どの程度の運動で、どの程度の負荷を如何ほど作用させた結果、平常時に戻る速度を以て回復率は定義されるべきであり、一意的に運動強度も決めず、平常時にどれ程戻るか?も決めていなければ、それこそ意味が無い数値かもしれない。
器官、機関の全ては激しい運動状態程、フリクションが高いのは事実であり、高い運動状態程、落ちるのが速いのは常識と言えば常識だ。
思えば、身体の仕様?を定義する数値が様々だが、最終的に数値で比較するには、絶対的に言えるのは、無次元数を用いる事だ。単位が有次元の場合、その数値は個体間の比較には使えない。一見、運動強度なんて数値は%であり無次元数っぽく見えるけど、それは、無次元数の定義とはならない。あれは、単なる個体能力の割合であり、工学でいうところの無次元数の創られた原理的な定義に当て嵌まる筈が無いからだ。
工学の世界では常識だが、この手の世界では、そういう論法が未だ無いのが、或る意味不思議だ。もしかしたら、自分が知らないだけで、その状態を比較するのに適切な無次元数が定義されているのかもしれない。
運動能力の資質を定義するならば、測定条件、運動状態、個体スケールから運動パターンへの適応性が判るような因子で定義されないと嘘だ。
血圧測定で心拍数の降下についての戯れ言が、あらぬ方向の記事になったけど、世間で言われている心拍数がいくらだから心肺機能が高いとか、、、そういう単純な言葉では絶対に無いはずである。そのような個体の違いを包有した無次元数を定義しなければ、何も言えないように思うのだ。
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コメント
そうですね、そんな感じの無次元化したものがよさそうですね。
しかし、レイノルズ数では、流れやすさ、流れにくさとか、慣性と粘性の比率ですが、心肺機能の場合、どう表現するべきか?を考えるだけで、難しいな!って思いますね。
投稿: 壱源 | 2009年8月13日 (木) 01時44分
無次元数とは血管内を流れる血液のレイノルズ数のようなものでしょうか?
化学工学の成績が数少ない優だったので思い出しました。
血圧は測定時に150近くあることが多いですが、自宅だと125くらいです、白衣高血圧などと呼ばれているようです。
投稿: yama | 2009年8月13日 (木) 00時54分