景気先行き
最近は、政府の景気対策によるエコカー減税、エコポイント、公共投資、高速1000円等で景気が回復過程?って報道も目に付く。
最新のGDPでは、久しぶりにプラス成長となり、その推進力には、アジアの景気回復による輸出増大、政府の景気対策による効果って論評も目に付く。
景気の回復は皆が望む事だが、何を以て回復しているのか?どういう状態が回復した状態なのか?は今一つ明確で無い様な気がする。
景気指標において好景気な状態って言われている時期は、全て、サブプライム問題が表面化する前の浮かれた状態であり、その状態を正と考えるのでは、無理があるのでは?っていうのが正直な感想。
逆に言えば、今の状態がそんなに不景気?っていうのも実感として湧いてこないのが正直な感想だったりする。
景気の良い状態が、サブプライムバブル崩壊前だとすれば、その状態に戻すには、別の見せ掛けの景気誘導が必要ということで、それは、その後の崩壊を誘導するに過ぎないというのは考えすぎだろうか?
本来有り得ない筈の購買力を生み出す事で得た好景気な状態自体はイレギュラーであり、その有り得ない筈の購買力が生まれる前の状態が本来の景気状況では?と思うと、ここ数年の狂乱的な好景気っていうのは生まれない方が自然と考えるのだが、実際、どうなんだろう?
アジアの経済発展というのは確かに世界経済に大きな影響を与えるだろうが、アジア地域で必要なモノを、適価で供給できてこそ、経済発展に恩恵を被る景気回復を享受出来るというのが自然な考えであり、アジアの経済発展が日本の景気回復に大きく作用するっていうのは、何となく幻想のように感じるのが正直なところである。
アジア地域の経済発展=アジア地域の生活水準の向上であり、そのために必要な製品の供給元が日本となりうるか?が、今一つ、判らないのである。
不謹慎な話だが、この夏休み期間中の番組では、40代以上の世代の就職難を扱うモノも少なくない。それを見て思うのは、そんな状況は暫く続くのでは?という印象だったりする。前の記事、自転車、単車ネタの記事では、40代後半世代がムーブメントを作るなんて記事も書いた。その一方で、その世代の影の部分が存在するのも事実。
今思えば、その世代は、教育制度の転換点に該当する。学歴社会、受験戦争という言葉もあるが、逆に落ちこぼれとか、校内暴力って言葉を生んだ世代。よく考えれば、勝ち組、負け組って言葉もそうだ。
ただ言えるのは、その時代までの競争が高度経済成長を支え、技術立国を可能としたのも事実。其処までの資産で、世界への製品供給基地としての機能を担ってきたように思う。
少なくともニーズに合わせた牽引力を生み出す力が無いと活けないが、時代のニーズを具現化出来る人間が存在するのは、今の40代以上かな?って思うのは幻想だろうか?
それより若い世代は、モノを生み出すというよりも、生み出されたモノを利用するのに長けているような印象。作り手というよりも、使い手って印象を受ける。
今後の世界不況からの脱却では、アジア地域への製品供給なら徹底的なコスト低減、それ以外なら、欧米に勝る技術力で高付加価値製品の供給といった、どちらかで外貨を得る必要があるだろう。その為には作り手こそが必要という気もする。ホントの日本の景気回復っていうのは、そんな時代のニーズに合わせた具体的な商品を供給出来ないと訪れない印象である。
偶然、この記事をアップする時に、今後の景気は『おゆとり様』の消費動向次第みたいなネットニュースを見掛けたけど、案外、そんな次の世代が景気の動向に大きな影響を及ぼし始める時代が直ぐ其処まで来ているのかも知れない。今更、バブル世代相手では駄目で、そんな世代では思い付かない価値観が時代を作るのかもしれない。
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コメント
そうですね、仰る通りです。
不況の原因、それはズバリ、売り手が買い手のニーズを掴んでいないから。買い手にムーブメントを与える事が出来ていないから。
では無いでしょうか?
投稿: 壱源 | 2009年8月19日 (水) 08時31分
不況の原因が過去の政策(郵政民営化等の合理化)と言うキャスター、コメンテーターがいるが、無駄を省いて物が売れなくなるなら悪い事は何も無いと思う。
無駄な買い物、買い替えを奨励するようなことを言うやつは絶対信用しません。
投稿: yama | 2009年8月19日 (水) 08時24分