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2009年9月21日 (月)

カセットとクランク

 ロードバイクで最近のトレンドというか注目が高いのは軽いギア比だ。
 軽いギア比っていうと、クランク側の歯数を小さくするか、カセット側の歯数を大きくする事。前者の方法を採ると、インナーギアを小さくする方向で最も安直な方法がコンパクトクランクとかトリプルクランクセットを使う事、後者の方法ならカセットロー側の歯数を大きくする事になる。どちらにせよ、前後それぞれの組み合わせる歯数差が大きくなるのである。

 で、どんな組み合わせが考えられるか?とことん軽く、軽くする!っていうと、どうよ?

 となると、普通に簡単に思い付くのは、コンパクトクランク+ワイドレシオのカセット、トリプルクランクセット+ワイドレシオのカセットってパターンが多い。

 因みに、コンパクトクランクの場合で50-34Tなら歯数差は16T、ワイドレシオなカセットの場合で12-27Tなら歯数差が15T、そうなると歯数差の合計は31Tである。31Tっていうと結構な歯数差である。
 しかし、昔はどう?って記憶を掘り出すと、、、前が52-44Tで歯数差は8T、後が13-21Tで9T、合計が17Tくらいだったはず。下手すると倍近くの歯数差となっているのが現代のパーツで作る事が出来るバイクである。

 でも、歯数差が大きいっていうのは、それに見合ったケージを有するメカを選ぶ必要が出る。
 個人的には、それが格好悪いと思うのである。

 印象としては、コンパクトクランクやトリプルクランクを使うなら、カセットはクロウスしたものが望ましいし、カセットにワイドレシオを使うなら、クランク側の歯数差はタイトにしたくなる。その上で、メカはショートケージで纏めたいのがロードバイクの格好良さかな?と思ったりする。長いケージ、特にRメカでは長いケージで沢山のチェーンを引っ張っている。のテンションも、段差でのチェーンの踊りも今一好きでないのである。

 でも、こんな事を気にする人は今の時代、あんまり居ないんだろうなぁ、、、、と思ったりする。
 そういえば、カンパのアテナ11Sではスタンダードクランクな53-39Tと12-27Tのカセットでは、アウターローで張り過ぎにならないようにすると、アテナグループ内の11S用Rメカではケージの巻き取りが足らず、ケージが反転気味となりチェーンが干渉気味となる。実際は、自分の場合、アウターリングを50Tにして歯数差合計を純正より-3Tとなっているから問題は無いけど、スタンダードクランクの14T歯数差でさえワイドのカセットを選ぶと、そんな感じになる。

 BSロードではシマノが非推奨しているトリプル+ジュニアカセットだけど、インナー×トップ近辺で、チェーンがアウターリングと干渉してチェーンの変な巻き取りが生じないように、左右位置の調整を施した上で、テンションスプリングの調整でショートケージでもキャパシティー越えで問題無く使えている。普通に使えばロングケージでチェーンも踊りやすく予期せぬ段替えがリスクを生むんだろうけど、工夫次第で回避出来る。

 何にしろ、キャパシティーを沢山消費する、つまりチェーンの巻き取りが多い状態で組むっていうのは、神経質な問題を生みやすいのは確かであり、そういう状況が生むリスクを回避したければ、やはり前後ギアのトータル歯数差は小さなトータルキャパシティーに対して対応できるようにしたいものだ。
 複数の自転車に乗って初めて感じる事だが、固定シングルやシングルフリーとかのテンショナーの付いてない自転車の踏んだ瞬間の反応というのは、ロードバイクとかランドナーとは明らかに違う訳であり、やはりテンショナーで弛みを取る要素はなるべく影響を最小限にしたいと考えている。

 基本、キャパシティー越えであっても、安易に物理的なキャパシティー確保のために部品を交換するのでなく、絶対に使わない組み合わせを理解した上で組み付けるというのが自分のスタイル。組み込んだ機能を全て使えるようにするのでなく、必要な機能をなるべく上手い具合に使うという方を重視するのである。

 そういう訳で、昨今オッサン連中が注目の軽いギア比狙いであっても、コンパクトとワイドレシオカセットという組み合わせは絶対にしないのである。使わない機能を揃えるよりも、使う部分に注目する。そう、プライオリティの考え方なのだ。

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