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2009年9月 8日 (火)

プリウスだらけだ。

 勤務先の駐車場、ここ半年で新旧のプリウスが一気に増殖した。割合的には5%程度がプリウスだ。ビックリである。

 プリウスの新型を間近で見ると、、、、この車、結構デカイ。ボリューム感が相当のモノだ。CM等では新型は相当に進化したような事を書いてあるけど、それはあくまでも売り手の意識での話からだろう。やはり、並べて置いてあると殆ど同じであり、違いはデカサのみだ。
 プリウスにしても、インサイトにしても、モノフォルムタイプの5HBというかLB付きセダンである。パッケージ的にはドライバーの真上辺りが最高車高でそれから緩やかに勾配を描くルーフライン。そして共通なのは、リアシートの背後に全車バッテリー関連のメカがぎっしりなのである。
 車としては、内部に電気推進システムを加えてある割りには凝縮した形状なのは判る。
 しかし、この自動車の使命とデザインが全車マッチしているのか?というと、疑問の方が多かったりする。

 というのは、このタイプの車は基本はシティーコミューターである。走行速度を考えると、空力的なルーフ形状とトレードオフとなり圧迫された席頭上空間、ルーフ形状+LBから落ち着いたと思われる後部ウインドー+補助窓の後方視界の悪さは容認されるべきものなのだろうか?
 確かに環境、エコ志向かもしれないが、それ以上に未来的という表現に色気を持ちすぎているのでは無いだろうか?少なくとも、エコという結果を得るための手段としての機能を前面に押し出しすぎという面で、奥ゆかしさ自体は車に感じない。

 エコ、環境っていうのは大事だが、案外忘れがちなのが、用途に合わせた最小限という思想、更には、省資源という事。本当はシンプルな思想というのが大事なんだが、シンプルで軽量化!っていうのは、訴求力に欠けるし、減税の対象にもならないかも知れないが、今のプリウス、インサイトというのは、2代目プリウスが築いたハイブリッドカーのイメージを最大限にCMに利用したモノであり、エコというよりも、エコという文言をカタログに載せて売るための飾り車って印象が強い。
 ハイブリッドカー、特にプリウスに対する印象だが、初期型は確かに知的に見えた。旧型も多少そんな感じだったけど、今の時点で見ても何も感想が湧かない。なんというか、エコカー減税に適合するメカニズムが商品力となった車の一つって見方に変わっている。

 車っていうのは、未だに実用品というよりも趣味性の入る要素は少なくない。実用性というと、価格主義になるのだが、趣味性では特異性重視で価格は二の次だろう。特に、趣味性の強い車っていうのは、一品モノ的なモノを求める人が多いように思う。仮に家族の事情で実用車に乗っていても、お父さんの最期の意地の見せ所っていうのがある。例えば、オプションパーツである。趣味性については特異性=個性=主張であろう。

 初代プリウスのオーナーは、近未来実験車的な雰囲気にプレミアム感を見出したが故に選んでいたように思うけど、今のような、振り向けばプリウスには、初期のオーナーから見ると魅力半減かもしれない。
 特に、減税でお得感を前面にアピールしているプリウスには、プレミアム感を感じないだろうし、強引なエアロパーツも似合わない。オプションパーツ自体が不釣り合いな印象だからだ。

 今回のプリウスの売り方は、ヴィッツが急速に知的さを失ったような二の舞になるのでは?って思ったりする。

 確かに、燃費志向なら悪くない選択肢だが、自分としては、やはり電池に依存するのは好みでない。スペースユーティリティーを追求する選択眼に従うと、ラゲッジをバッテリーで制限されるハイブリッド車はやはり選択し辛いものだ。
 現代的なハイメカニズムで誰が乗っても高効率という価値観でハイブリッド、或いはCVTとかが普及しているけど、自分としては、機械、メカニズムは最小構成で極力シンプル、それを使う結果は使い手次第というのが理想。その具体的な希望が、今や時代遅れな3ペダルなMT車だ。

 MTが好きというのもあるけれど、一番の考えは、用途にあった最小限度な構成を持つ車。単純なメカニズム、最小限の装備、、、、具体的には、軽量でオーソドックスな車が理想なのだが、そんな希望を満たしてくれるような枠組みとして思い付くレギュラーガソリン仕様の5MT車はホント少なくなった。今や存在するMT車は、プレミアムガソリン仕様とか6MTの高価なスポーツグレードか、アンダー1.5Lのコンパクトカーのみだ。

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