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2009年11月16日 (月)

ベルリンの壁崩壊から20年

 最近のニュースで特集されているのがベルリンの壁崩壊から20年という話。20年前というと民主化というか、社会主義国家の体制が揺らぐ事件が多発した年だ。1989年というと、天安門事件も、ベルリンの壁も崩壊した年、、、、国内でのバブル経済の沸騰が象徴的なように、資本主義経済が景気を凄い速度で膨張させていた年だ。その状況が社会主義経済で暮らす人に幻想を与え、体制崩壊等の事件が起こり始めたというのが一つの見方としても成り立つ。

 さて、それでどうなった?っていうと、資本主義経済という理念自体が変質したのが、この二十年だったような印象だ。

 それまでの資本主義経済っていうのは、価値創造の対象が実態のあるモノで、モノを主体として、コレを扱うに必要な二次的なモノとして資金というか資本に価値を転嫁していたような経済に見えるが、1989年以降の日本のバブル景気、或いは、今回のリーマンショック前の幻想的な景気、一部ではマネー資本主義とか言われる形態は、チョット変質的な資本主義に見える。価値の対象が価値観という実態の伴わないモノが主となり、モノというのは副産物的、或いは、二次的な印象が強い。形の無い価値観に値段が付く。形が無いが故に、その変動は凄まじく大きい、それ故に、景気を作用する資本の変動が非常に不安定となっており、モノという実態と遠く離れていても、価値観を支配する事が出来れば、大きな財を得る事が出来る反面、流れを掴み損ねればどん底に落ちるリスクもあるような、そんな印象だ。

 社会の安定度という面でみると、社会主義>1989年以前の資本主義>現代のマネー経済主義という印象だ。逆に、一攫千金的に言えば、その順位は逆となる。

 現代の社会の不安要因の多くは、現代の経済システム、政治システムに起因している側面も否定出来ない。そういう意味では、20年前とは逆の流れが生まれても決して不思議でない空気を様々なニュースから感じる事が出来る。

 恐らく、資本主義か?社会主義か?という択一的な思想が間違いであり、中国の統制経済の中に市場原理を取り入れる方向と、破綻した資本主義国家が公的支援等を含む政府介入していく方向というのは、同じ結果に収束していくのだろう。

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