« 大人の科学 | トップページ | 運動後の運動で »

2009年11月28日 (土)

赤血球数値

 身近なところで、赤血球数値が高い人が多い。そんな方との話や、自転車好きな奴が赤血球が多いのは単純に良い事だ!という訳のわからない事を言っていたので、赤血球数値が多いという意味を記事にする事にした。

 一般に、赤血球上昇には2パターンある。一つは、ストレス性赤血球増化症で、もう一つは、多血症だ。

 前者のストレス性赤血球増化症は、ストレスや喫煙が原因となるものだ。対策としては、ストレスをできるだけ避けるように心がけることとなる。一般に、中高年男性に多くみられる病気で、一般には管理職、喫煙者、アルコール多飲者が多いといわれている。
 そのために、喫煙歴、生活習慣病をもっていることが多く、血栓症とか循環器系の合併症をおこしやすい。

 今回、相談を受けたのは隣席の方だが、この方のように、高血圧があり、血中コレステロールが高い方は、低コレステロール食、運動不足解消、禁煙や過労の抑制等の健康管理に注意をすることが大事である。特に、喫煙は肺疾患を誘発し、血液中の酸素が十分に行き渡らなくなる場合がある。更に同時に、喫煙により発生する一酸化炭素とヘモグロビンが結合して、酸素が運べなくなり、それを補うために赤血球が必要以上に増加するというパラドックスを招いている場合が多い。

 後者の多血症では、ストレス性のものと違い、全赤血球の容積が増加していき、血液粘度が増大し、血液の循環が悪くなる。
 結果、頭痛や目まい、視力障害、耳鳴り等に見舞われ、脳、心臓から脚の動脈、静脈、微小血管などで血栓症を発症しがちとなる。
多血症は、区分すると、真性赤血球増加症と二次性赤血球増加症あるが、前者の真性赤血球増加症では、赤血球数以外にも、白血球や血小板も増える。そして、高血圧、出血などの症状、肝・脾腫による腹部の膨満感も出たりする。後者の二次性のものは高地滞在、心臓病、肺疾患、肺胞換気障害、喫煙、ヘモグロビンの異常などによる血液の酸素不足への適応症状の一つであり、多くの赤血球が骨髄で作られた結果である。

 何れにせよ、多血症の場合、血液粘度が高くなっており、こまめな水分補給で脱水症にならないようにすることが大事である。

|

« 大人の科学 | トップページ | 運動後の運動で »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 赤血球数値:

« 大人の科学 | トップページ | 運動後の運動で »