単車だって体力必要だ
最近はスポーツサイクル、ロードバイクブームでロードレーサーはヘルシー、スポーティ、、、って好意的な意見が多く、一方で、単車はクサイ、汚い、デブ、オッサン、、、、というネガティブな意見が多い。
また、単車乗りと自転車乗りを較べて身体能力(?笑)は自転車乗りが上回るとかの意見も聞くけど、、、、
このような論調には今一つ合点がいかないのが自分の感想。
自転車、単車といっても、あまりにも幅が広すぎるので何とも言えない。例えば、ママチャリVSエンデューロ、ロードレーサーVSアメリカン、MTBVSスクーターというようなのは比較しようがない。
まぁ、ママチャリVSスクーターならママチャリの方が運動しているかもしれないけど、比較するモノ次第で見方は変わる。
自分の単車感、自転車感から言うとどうか?を考えてみる。
単車の場合は、運動性能、旋回性能を最上位に据えており、自転車の場合は、動力性能、巡航性能を最上位に据えている。この時点で、タイヤが二個という共通点以外には重なる部分は全く無い。
自転車贔屓な人は動力性能で、筋力、持久力、心肺機能等々を並べるだろうから、それはそれで置いておいて、単車の場合の話を考えてみる。単車での運動性能、旋回性能というと、エンジンの絶対出力は二の次である。出力特性は重要かもしれないが、それは主たるモノを補うモノであり主たるモノとは違う。
単車を操縦するという行為は、次々と訪れる状況を把握して、思い通りに操作するのだが、その操作は全身を使って行うところに四輪車とは違う面白さがある。
状況に応じた操作という部分は、どんな乗り物でも同じだろうけど、訪れる状況、変化が速い程、速い判断と操作が必要なのは言うまでもない。その状況の変化というのは、何処で楽しむか?も大きく影響する。
自転車では比較的変化の少ない環境を走る事が多いが、単車でいう運動性能を体感するには目まぐるしく変化する場所程楽しい訳であり、変化の大きさ、速度の速さを考えると、他の乗り物とは較べものにならない程の素早い状況判断と操作が必要なのである。その素早い操作を身体全身を使って行うというのは、自転車とも自動車とも異なるものである。
正直、どんなに軽量な単車でも重量は軽く100kgを越える。色んなエリアで楽しむポテンシャルを求めると、装備重量で最低でも150kg、普通は200kg前後に迫るモノ。その重量の物体を身体を使って思い通りに向きを変え、思い通りに扱う。扱いにおいては、瞬間毎の挙動を把握する感覚と的確な対処が重要であり、或る意味、ノンビリ考えていては間に合わない部分も少なくない。動作自体も素早い動きから定常的に大きな力で貯めるような動作迄、全身の動かし方というのは、自転車や自動車に較べると圧倒的に多彩な動きが必要となる。そして、その多彩の動きはワンパターンというような、繰り返し的な連続性は殆ど無く、連続的でありながら瞬間毎に常に変化するような動作となっている。
初心者時代の及び腰とか、変に力が掛かったぎこちない動作とは違う世界。そういう世界で遊ぶには、それなりの要件が必要であり、その要件というのは、やはり乗り手の身体能力に大きく依存しているのである。自転車なんかと違って、反応、神経的に繊細かつ素早い応答が必要であり、力の使い方も抑えた力で連続的な動作とは異なり、瞬発的でありながら平衡的な要素も含んだ断続的な動作が結構あるのだ。
自分的には、自転車で乗れた状態っていうのは、高い運動強度を保つような状態で感じる事が多いが、単車の場合は、神経的に高ぶった状態とでもいう感じなのである。
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