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2009年12月14日 (月)

制約は人を育てる。

 機能面を指してシンプルっていうのは何か?っていうと、方向性が定まっているって事。
 シンプルという意味で機能を絞っていて、方向性が定まっていても、その方向での難度によっても色々である。難度というと、使い手の介在する要素の多少の差でも見て取れる。難度が高いと、使い手が考えるべき事が非常に重要となる。

 そんな事を考えながら、機能をいう要素を分けるとどうなるか?を考えてみると、機能の幅の広さと、機能の深さで分けれるようだ。

 最も目立つのは、多機能で機能別の設定の自由度が高い製品。それは、どんな場面でもどんな風にでも使えるもの。その対極が、単機能でフルオートの製品。モノなりの場面でしか使えないような代物。
 普通に考えると、多機能で色んな事が沢山好きなように出来るっていうのが格好いいとされているだろう。

 でも、思うのは、何でも好きなように出来るっていうのは、行う方向性が定まった人だけの話。だから、モノを選ぶ上で大切なのは、憧れる気持ちを如何に抑えるか?が鍵だろうと言える。憧れる気持ちを抑え、自分の判る範囲で付き合っていく、、、、つまり、最初は機能を絞ったモノが本当は良いのだろう。機能を絞って、チョット物足りない位で始めるのが一番だろうと言える。

 自分の持論としては、最初は単純で間口の広いモノで始めるのがベストという考え。自分にとって何が必要か?というのは、簡単で単純なモノで工夫を重ねていった結果、何が欲しい、何か一つ叶うなら何?という欲求で初めて見えてくるものと考えている。
 誰彼が、この機能があるから良い!なんて話を見て、錯覚で、俺も!俺も!的に揃えると、当人の本心が見えなくなるし、その機能の必要性も自分の話に基づいたものでないがために、却って、物事の進め方を見えなくなるのでは?と考えている。

 モノ選びっていうのは、自分の投資で行うモノ。そこで、何を選ぶか?を冷静に見れば、選ぶ人が、その世界で理解する事をどれ程理解しているか?の鏡みたいなものなのである。実像と選択が懸け離れている人程、その世界の真理に近づく事は難しいかな?と思う事が多い。

 何か関心を持った時、敢えて、初心者向けとか簡単、単純、手軽、シンプルってモノから始める。そうすると、それで上手くしたいとか、その単純さ故の制約を納得できるようになる。それが、その世界での上達に繋がるもの。そういうのは制約があっての事。制約が人を育てるのである。不自由が人を育てるのである。話が飛躍するけど、苦労させるほど人は育つのである。更には、身体に障害を抱えた人程、生きる事に真剣なのにも通ずるモノと考えている。

 簡単に答えが欲しい、簡単に結果が欲しい、、、、そういう奴ほど、中身が無いものである。そんなもんだ。成長するためには、苦労や制約が一番だろう。

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