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2010年1月13日 (水)

ステップアップ

 自転車も単車も共通して言える事。多分、他のジャンルでも言える事。
 周囲から一目置かれる存在な人って言うのは、周囲より携わっている時間(年数)が長い人が多い。長いっていうのは経験がそれだけ豊かだけど、特に、長けた人っていうのは遡って行くと相当に幼少に遡る。
 幼少に遡っていくと、、、、、その人達も最初はみんな素人である。そんな素人、子供に変な知識なんて無いのである。変な知識、色気が無い中で携わっているのだが、その初っ端は?って言うと、、、、、殆ど、道具や機材は眼中に無い。

 初めて自転車に乗った時、初めて単車に乗った時、その頃を思い出すと、純粋に動いた、乗れた、走れた、遠くに行けた、坂を上れたというだけで嬉しかったのを思い出す。道具なんて、どうでも良いような感覚である。取り敢えず、モノがどうこうよりも、自分がどうだ?自分でどうしたい!って意識が先行している。

 つまり、モノに求めるのでなく、あるモノに対して自分で何とかしたいという意識が先行していた筈だ。知識の無い素人、子供が何とかしたいという考えでトライして、それを受け入れてくれるモノとは何か?っていうと、それは所謂ビギナー向け、汎用性の高いモノだが、それはモノの特化した性能は無いけれど、モノの受け入れてくれる幅が広いものでもある。それ故に、素人なりのトライにそれなりに答えてくれるし、そこでの過ちは、それなりに表現で感じる事が出来る。

 そう、限界は低くても間口の広いモノっていうのは、子供や素人を育てるというか、色んな事に答えてくれるのである。
 コレこそが、ステップアップの意味である。ステップアップして初めて、その次元を理解して、次の次元での要求が明確となり、それを繰り返す事で、素人が成長していくというものである。

 単車を例に挙げると、中免取って、いきなり400ccに乗って上手いヤツ、速いヤツが居たか?っていうと、、、、皆無だ。速いヤツ、上手いヤツは、原付乗って怪我して、泥だらけになって、モノが逝かれて、125ccなり250ccなりにステップアップして、そして400cc、そして上級、、、、、という風にステップアップしている。
 小さなクラスだろうが大きなクラスだろうが、基本的な挙動は等しく現れる。しかし、その挙動が現れる次元が違う。小さなモノは低い次元で限界を呈する。高度なモノはその次元が高い、、、、、上手いヤツ、速いヤツは、それに対応できる能力があるか?それを予測出来るか?ということ。予測にしろ対応にしろ、その挙動に為れていないと無理。その挙動が現れる頻度、それが現れる次元の恐さを考えると、限界の低いモノで無ければ慣れる事は不可能。原付で暴れを知ると、その対処、その恐さを知って慣れている。次元を上げれば徐々に対応できるから大排気量でも対処出来る。いきなり大排気量では、高い速度域で突然現れる。すると、、、死ぬしかないだろうし、恐さで何も出来ないのが落ちだ。

 自転車でもそうだ。何もないジュニアスポーツ車、ママチャリで色々乗る事で、行為の一つ一つにトライを行う。モノがシンプルな程に、モノに工夫する、モノの道理を考えるのが普通だ。これが幼児期の自転車好きの子供の本能である。それが、上手い漕ぎ方、扱い方の基本を養う。それで世界を拡げる。そこで初めて必要なモノは純粋に何か?を実体験で得ていく。そういうプロセスを経たモノは、ポジションにしろ漕ぎ方、ギアの選び方の真実を会得しているものだ。それが判らないっていうのは、正直、プロセスを省略して、モノが機能を与えてくれると錯覚しているバカばかりだろう。モノが機能を与えるのではないのだ。機能は乗り手が作り出すモノ。モノはあくまでも補助なのである。

 結局、上達の主体をモノに求めるか?己に求めるか?だけど、後者の己に求めるというのが、ステップアップする人の事。そして、その時にのみ、ホントの事が見えてくるのでは無いだろうか?傾向的に、真実が見えないから、モノ選びにもスペックとか値段という本質が測りにくい数字ばかりで判断する人が多いのが良い例だ。そして、自転車でも単車でもだが、ベテラン好みとかで表現されたりしながらも、市場性から売れる要素の極めて低いモデルがラインナップされているのは、客層の極一部に、それを望む層が居るからでもある。それが売れないのは、その本質が見えない人が多いから。語られる数字に魅力が無いように見えるのは、そうしか見えないから。でも、判る人は判るモノ。そんなモノだろう。

 最近なら、初心者で初体験が高級ロードバイクとか、昔なら免許取り立ていきなりレプリカとか、、、、そういうのは多分、一生下手くそだろうと推測する。ステップアップしながら、ある時はトレンドに乗り、、、、それを繰り返し経験を積んだ時に、見えてくるモノがあるのは事実。そういうものだろう。

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コメント

まぁ、全てのモノにステップアップが必ずしも必要とは思いませんが、機能の理解を深めるには不可欠かな?とも思います。
私は、回り道しても一つずつ理解を深める過ごし方が好きです。

いきなり、カタログトークに踊らされて高機能を手に入れても、殆ど使えない事の方が多いです。

投稿: 壱源 | 2010年1月14日 (木) 21時01分

自転車は高校へ入ってから乗れるようになったし、バイクも高校から。カブで始まりRG250やホーク、XLと乗って最後はキャビーナ。四輪は今も乗りますがほとんど軽。チェンを5分で巻ける様に練習した事位です。
写真も針穴写真機から一眼レフに成りましたが、デジタルにはまだ。
ちゃんとステップアップさせたのは電子回路くらいです。ゴミになったラジオやテレビから部品を取ってラジオなどにして楽しんだくらい。ICは使いこなせていません。修業が足りないです。

投稿: クマ | 2010年1月14日 (木) 18時56分

ステップアップっていうのは、その世界に慣れるという意味もあると思います。
単車の場合、スポーツバイクでなくても大きさ、重量に慣れる必要性はあると思います。これは四輪でも当て嵌まると思います。
ただ、スポーツバイクの場合は、大きさ、重量に慣れる事よりも、操作に必要な感覚を養う、必要な操作を身に付けるという部分はないがしろに出来ません。

さて、自転車の場合はどうでしょうか?
普通に機材として接しない限りは仰る通りだと思いますが、機材として求めると、、、、やはり、ポジション、ギア比、装備は安全を第一としているとは言い難く、機材は乗り手が扱える身体能力を有している事を前提に組まれています。
それ故に、非常に扱いにくく、危なっかしく、身体を壊すリスクを抱えているのは事実だと思います。

実際、マスプロメーカー車の価格帯は、ユーザーの経験年数に比例したラインナップになっていますが、低価格帯のモデル程、構成的にフレンドリーとなっています。
フレンドリーの説明は此処では省略しますが、刻み巾の少ないギア組とか、レシオの絶対値というのは、脚力と対応回転数で決まるモノであり、その微妙な違いは歴然とあると言えるでしょう。

投稿: 壱源 | 2010年1月13日 (水) 17時33分

乗り物のステップアップといえば、四輪の場合使い勝手以外では見栄や所有欲がほとんどでしょう。

二輪は昔の大型免許があったときは排気量(パワー、重量)での技量、体力のスキルアップによる、というのがわかりやすかったのですが、今はどうなんでしょう?

自転車も2輪に近いイメージですが、経験数年の初心者ほど「10万くらいの入門機は・・」なんて脱力することを言いがちのような気がします。
実力と機材がアンマッチでも、薀蓄をひけらかさなければ、ぜんぜん問題ないと思いますが。

投稿: yama | 2010年1月13日 (水) 16時55分

コメント有り難う御座います。
モノや機材に対しての接し方次第ですよね。
モノや機材が何かを与えてくれると期待する輩には、モノは応えてくれません。
ホントの意味で必要な機能を持っていなければ、機能を手に入れた時にモノを使う事は出来ます。

モノは与えてくれるのではなく、モノは使うためにある。

自分の考えでは、モノの違いは相当なハイレベルで無ければ誤差に近く、それが必要な人は限られてくるというものです。
逆に言えば、モノ自体に大した拘りはありません。

そしてモノを使える人の意見というのは、体験に基づいており、機材選び、乗り方指南を含め、その人の表現する文言は、本人(或いは、同じ様な価値観での考え方、同じ様な経験を積んだ人)でなければ理解できないとも思います。
つまり、モノや他人、雑誌が何かを与えてくれると思う人には、実体験が不足しており、それ故に、理解した人の表現を見ても解釈は相当に希薄かつ曖昧なモノに留まると思います。

等身大の自分を見て、何がダメで何が必要か?を冷静に見る力、知識、経験が無いと何も身に付かないと思います。その力は、純粋に地道な体験、取り組みが無ければ養われないと思います。

誰にでも手に入る情報程ロクな情報はありませんし、価値のない情報程溢れているのが実態ですが、それさえ気付かない人は救いようがないかも知れませんね。

投稿: 壱源 | 2010年1月13日 (水) 12時54分

昨日、このブログを見つけて共感できる部分もあり、またまたコメントさせていただきます。
タイトルのステップアップですが、まさにそのとうり。
自転車のペダリングにしても回転が基本。
だけど初心者とベテランとでは外見ではやっていることは同じでも中身はまったく違うます。
初心者はまず、90回転(素人にはキツイ)を維持できる神経回路の構築でも回転だけでは速く走れないんですよね。
こんどはそこから、引き足の習得。この時点でポジションが変わってきます。次にペダリングのベクトルの習得。確かに回転は基本だけど、軽いギヤ、低いスピードでは高速で回せるけど、アウターに入れたとたんに2ストロークのギッットン、バッコンの踏み踏みペダリングになりスピードがガクンと落ちる。これをいかにトルクを出しながら回転をキープするか。最終的にはこれらの段階をえないとレベルアップは無いでしょう。
ケイデンス計も初心者のころは睨めっこしながら走っていましたが、レースに出るようになって必要なくなりました。集団のペースのなかで「このギヤで行くと最後まで足がもたないから、ギヤを軽くしよう」とか
必然と、どのギヤ、ケイデンスをつかえば良いか体が覚えるんですよね、これらは実体験でしか学べないです。
それと時速40kmで走る努力をしない者にいくら軽いギヤで回転練習をつんでも無理!
その格ステージに足を踏みいらないとステップアップは望むべくもありません、最近はハートレートモニターなどの科学器具(?)を使うと速くなれると錯覚してる人も多いけど、楽して得るものはしょせんその程度なんだけどね~~。

機材の話だけど未熟な者ほど高価な機材に頼る、まあ気持ちはわからんでもないが、しかし物は物。いくらボディがポルシェでもエンジンが軽自動車ではお話になりません。トライアスリートとかそんな傾向が強いと感じます60万円のフレーム、40万円のエアロカーボンホイールでも走っているスピードは30kmを少し超える程度。使いきれてないよね~、そんな機材に金かけるんならパソコンと連動したコンピュータートレーナーで毎日ローラーを踏んだほうがはるかに速くなるよ、自分で自分を追い込めれば、結局、速さを求めるのって修行系の人しか向かないのかも。

投稿: トリプルおやじ | 2010年1月13日 (水) 09時58分

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