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2010年1月 4日 (月)

筋肉より大事なのは?

 昨今のダイエットネタでは、代謝を高めるために筋肉アップ!って話を基本にした話が多い。
 ところで、筋肉の性質はどうよ?って纏めると、、、、

1.筋肉は方向性の定まった筋トレで強化すればするほど、動きが単調で直線的な動きが得意になり、曲線を描くような滑らかな動きを苦手となる。

2.筋肉は年齢とともに動かなくなるが、理由は、多様な動作制御に必要な細かい神経が切れるから。

3.筋肉は年齢とともに疲労が抜けにくくなる。結果的に慢性疲労を起こしやすくなる。

4.筋肉は疲労すると、単調な動きしか出来なくなってくる。

5.筋肉は筋肥大で太くする手間や時間よりも、筋肉に動きを与える神経を張り巡らす時間や手間の方がかかる。

6.実は、筋肉は付ける事よりも、付いた落とす事の方が難しい。

7.実は、筋肉は力を入れる事よりも、抜く事の方が難しい。

 って事だ。
 筋肉が大事というよりも、筋肉を思い通りに動かす事が難しいのである。思い通りに動かす事は、筋肉自体の多様な動きであったり、負荷に対して利用できる筋肉の種類の多様性であったり、疲労に対する感度の良さ、回復するための代謝の信号の応答であったり、力を抜く動作であったり、、、、これらは、純粋に筋肉を支配する神経系の働きが大きな役割をしている事を示している。

 筋トレで筋肉を付けても、しなやかな動き、応答性の高い動きが出来なければ役に立たないというのが納得出来る話でもある。

 前記事でも書いたけど、年齢別の筋肉の話ではないけど、年齢別というか世代別による生活形態、運動習慣の違いが行動の多様性の差であり、多様な行動パターンがある程に、多様な動きが求められ、それに応える筋肉の制御システムが備わっているのである。

 特定の動きに特化する程に筋肉の多様な動きへの適応度が下がる。つまり、特定の動きに特化するように適応していく訳だ。若い頃に運動を嗜むと、その運動に特化したシステムが残り、不要なモノが排除される。排除されて必要なモノが残り、それへの適応度の純度が高まるから、その運動への適応性が更に高まると言う事でもある。

 失われた神経が蘇るかどうか?についての情報や知識を持ち合わせていないから断定的な記事ではなく、ここからは感想になるけど、新しく運動を始めるというのは、筋肉の動きへの多様性を持っていない状態からの取り組みというのは、実は非常に難しいのである。持ち合わせていないシステムをゼロから作り上げる訳であり、見よう見まねでも出来ないと言う事でもある。これを、それなりに上手く出来るようにするために必要なのは何か?というと、これに対する明確な解答を見出す事自体難しいのである。
 筋肉を機械的な運動で増やしたとしても、その使い道、使い方を実践するシステムが無いと、上述の筋肉の性質の縛りに捉えられるのである。

 歳を取って始める運動のレベルを高めるには、筋肉よりも、実は筋肉の制御システムである神経系を如何に身に付けるか?と言う事なのだ。

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