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2010年1月23日 (土)

やるのは誰?

 モノを買う時や選ぶ時、多機能性を重視する人やスペックを重視する人っていうのは、モノに何か(?)を期待している人に多い。

 モノを手に入れれば、何か素晴らしい事が起こるかも知れない!って期待なんだろう。何かを買う、選ぶ、そんな時、煌びやかな文言が大量に並んでいると、それが、さぞかし素晴らしいモノに見える。その物が素晴らしい結果を導いてくれる!そういう思いが強い人が多いようだ。

 でも、素晴らしいモノが素晴らしい結果を与えてくれるかどうか?は使い手次第なのである。使う人が必要としたモノであるときにのみ、その必要としたモノが利用できるだけなのである。モノは結果を与えてくれるのでなく、モノは結果を得るために利用しているのに過ぎないのだ。モノは結果でなく手段なのである。

 ここで言うモノは、物理的なモノの場合もあれば、使い方や手法のような場合もあるし、論理や知識の場合もある。言えるのは、それらが使い手にとって絶対的に必要な時にのみ、利用できるのであり、そのモノを持っていても、知識ということで語句説明が出来たとしても、用法ということで手順の箇条書きを暗記していても、全く役に立たないのである。

 役立つかどうか?利用出来るかどうか?は、利用するための目的が定まっているのは勿論だが、利用の仕方が判っていないと話にならないのである。利用方法が判らないから、ネットや書物を調べて文言を暗記しても何の意味にもならないのだ。

 何かの結果を望むっていうのは、目的があっての事。目的とは問題があるから生まれるモノ。問題が問題として存在するのは、問題がなければ何が得られるか?が判っていると言う事。つまり、理想があって、理想を阻害するモノが具体的に定まり、その阻害要素を取り除く必要性が明らかになっているモノである。
 その問題が現状において取り除けずに存在しつつも、それを取り除く意志が在る時に、色々な情報や知識が役に立つのだけれども、その情報や知識を字面的に知っていても使えない。未解決の問題を解決するために知識を得るという時の知識を得るという行為は、知識の文言を暗記するのでなく、既知の知識や常識が、先人の解決する前に問題として残っていた時代に、どういう考えで、どういう手順で解決されて、それが現代の知識となったのか?という目的と解決の手順を理解する事が最も大事なのである。

 そのように知識を積み重ねて、自分の行動に自信を持てるようになって始めて、モノを選ぶ時、買う時に必要なモノが何か?というモノが実態として見えてくるのである。そういう状況になった時に、色々なモノや情報が問題解決のために利用できる強力な武器となるのである。
 逆に言えば、自分で判断が出来ない状態、つまり解決するための自信が持てない状態では、願いを他力本願的にしか叶えようと努力しなくなる。そういう思想が、モノが何かを解決してくれるかも知れないというような、甘っちょろい思想に行き着くのである。

 自信を持つっていうのは、降りかかる問題を解決出来るという気分を持つということで、それは、既知の事実がどうやって生まれたか?を自分なりに消化して理解する事である。
 偽らざる気持ちで自信を持つには、判らない自分を認め、判らない事を無くす歩みを始める事である。逆に、体裁を気にして、判らない言葉を並べるだけで格好を付けたり、説明出来ない熟語、他人の言葉を聞いて判ったような振りをするようでは、ホントの自分は何が判らないのか?さえも判らなくなる。人の話、人の感想に感想するようなヤツは、自分の無知がどれ程か?さえも見えなくなっている。

 判らないのに、判らないと言えないのは、歳と重ねると誰にも襲いかかる傾向。これが老害かもしれない。子供が凄いのは、純粋に判らない事を無くす取り組みを自然にするからである。以前、テストの目的が高得点を取る事でなく、理解度を数値化する事という記事を書いたけど、体裁ばかりを気にして育つと、大事なモノが一生見えなくなるような大人になるのでは無いだろうか?

 結局、個人に降りかかる問題は、個人固有の問題。個人の好みも固有のモノ。そこで満足を得るには、自分が満足する訳であり、そのためには自分の行動が必要なのだ。全ては自分のための行動である。ならば、実行も自分がするだけの話である。その辺が判っていないヤツが剰りにも多い。それが他力本願くん、検索くん、伝聞くんの繁殖という形で現れている。そんな感じを強く受ける。

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