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2010年2月 1日 (月)

景気

 造船業界の話。造船業界の景気=海運物流の活発さと考えれば、世界の景気が良くなって、人と物の動きが活発になると、大量輸送を支える海運業界は好景気になるんだろう。そうすると、モノを運ぶ船の需要は高まる。造船というと、モノがモノだけに、受注して納品迄は相当な時間が掛かるものであり、造船受注というのは、その納期分の先の景気を反映しているとも言う。造船業界が活況を呈しているといのは、その納期の先にも繁栄の見込みがあるということだろう。

 事実、昨年のリーマンショック以前では、造船業界は空前の好況に沸いていた。関連業界の生産は倍々ゲームで増大し、その好景気は未来永劫続くかのようにも思われた。
 しかし、景気後退と共に、受注は激減し、景気崩壊以前に受注したものの、納期が先のモノの多くが契約キャンセルの憂き目に遭っている。この景気崩壊は一年一寸前の話だが、現時点において、過去に遡る事1年半以上の受注が無い状態の造船所が多い。

 景気崩壊直前では、造船所の船台は二年半迄埋まっているというような景気の良い話が飛び交っていたけど、それから一年半経過した今は、後一年先には仕事が無いという事となる。そして、契約から納品迄の納期という面から考えると、通常は納期二~三年前には受注契約が成立する筈であり、急激に受注が回復したとしても、一年先から一年程は仕事が無い状態になるのかな?なんて考えてしまう。

 それはそうと、中国のGDPが日本を抜いて二位になるなんて話があるけど、決して驚く話ではない。一人あたりで考えると、、、、まだまだ、、、、って楽観論も耳にするけど、それとも違う。

 驚く話ではないけど、そういった新興国のGDPを生み出す原動力というのは、新興国での生産活動だ。日本製品と新興国製品の多くが同じ市場で競っているけど、過去を振り返れば、付加価値を生む工業製品っていうのは、文化水準の高いところから低いところへシフトしていくのが宿命というか定めのようなモノ。日本経済を支える製品の多くは欧米で芽生えた分野のモノであり、その生産の役割が欧米からシフトしてきただけであり、これからは、生産の役割が新興地域にシフトしていくのだろう。その中で、市場の需要と生産国の供給のバランスがどうか?が気になるところ。新興諸国の生活水準が上がりマーケットが拡大するのは事実だけど、それ以上に供給能力が高くなると、その生産活動から得られる利益率は低くなるもの。GDPが増大する程に、成長率は鈍化するだろう。需要と供給のバランスから考えると、日本が享受してきたような一人あたりの豊かさに繋がるような状態にはならないだろう。しかし、同じ生産活動で利益を得るのであれば、日本では成長の速度が鈍るのでなく、衰退方向に変化するのかな?と考えたりする。社会の心理として、成長が鈍化するインパクトよりも、成長が後退に変化するインパクトの方が恐さを煽るのでは?というのが感想だ。

 経済として成長するのは、モノと金の価値の変化率ではモノの方が上回るというのが前提であり、これがひっくり返れば、活動しても見合わない対価しか得られないということで、活動の割りに合わないということ。何故割りに合わないか?というと、安価に供給する力が作用しているということ。今、デフレがどうの、、、って言われているけど、デフレに襲われているのが日本で特に深刻というのは、日本での付加価値を生む活動が、日本固有の活動でなくなった証明であり、作られた需要への対応と過度のコスト対応が生んだ結果とも言える。
 人為的な消費の刺激で市場が創出されたり活性化する。そこに商品を供給するには、手狭となってきた。だから、より低コストに大量に作れるように資本を投下して新興国で生産する。当初は、それで利益を得る事が出来るけど、手間の割りに上がる利益率は大きくない。そんな状態で時間が過ぎる。結果、技術の流出と市場の拡大が進む。気が付くと、流出した技術が自分の首を締める。そして、同じモノしか作れないと生み出す価値が手間の割りに減っていく。そしてデフレに向かう。

 デフレに向かうと経済は縮小する。一番怖いのは、生産従事者あたりのGDPが逆転する時であり、その予兆がデフレという形で現れているだけのように見える。デフレが進行するのは、経済活動的にデフレ方向の圧力を作用させる地域の影響力が大きいということである。技術の流出、普及というのは歴史的に止めようのない変化であり、高価でも売れる商品を生み出す事、言い値が通る商売を生み出す事しか手立ては無いように思う。

 今の方向性、、、、コストを下げるために生産拠点を海外に移すとか、海外製品と価格を競って市場を維持するという方向では行き詰まるのが落ちかもしれない。競争のために移転したり、コストを下げるために機能を落とすような工夫を進める程に、生み出す価値を圧縮する方向に加速しているだけのように見える。

 製品的優位性がある内に技術の流出を防止し、先鋭化するような方向への転換が求められているように感じるのは自分だけだろうか?

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