儲けるには?
物作りで儲ける。これは結構難しい。物作りしても、儲かり続けるっていうのは稀。
基本、利用者が便利と思える機能をリーズナブルに実現するっていうのが大原則であり、この原則を外れたモノでは儲ける事は出来ない。大事なのは、この便利でリーズナブルっていう要素が、先駆けとなるか、独自のモノとなるかが大事。後追いであったり、差別化が図れなければ、競争力を得る事は出来ない。
超高機能テレビで東芝さんがリリースした8チューナー搭載で100万円のテレビは利用者のどれ程が望んでいるか?の点で厳しい。
家電の世界では、独自性を保つのは難しいけど、先駆であれば、その特徴をアピールしやすいのは事実。例えば、掃除機ではサイクロンタイプが主流だけど、その先駆けのダイソンっていうのは追随他社製品が在っても独自の地位を気付いている。オイルヒーターのデロンギも然りだ。
この傾向は、家電に限らず半導体集積回路の世界におけるIntelの立場であったり、OSの世界でのWindowsであったり、どんなジャンルでも当て嵌まる。
逆に、他社の発案を利用して価格競争力を主とした武器として進む場合、その地位を維持し続けるのは非常に難しい。
日本製の工業製品、家電、半導体メモリー、自動車、造船、、、、、は、何れも新興諸国の価格的に優位な競争力を身に付けた製品に押され気味である。そんな競争においては、価格で勝負する事は難しい。そうは言っても、所詮テレビ、テレビに100万円の機能を盛り込んでも商売として厳しいように、モノの立ち位置において逸脱した機能と価格は受け入れられない。
勿論、現在、価格競争力的に優位に立つ中国、台湾、韓国を始めとした企業の製品だって、その価格競争力が永遠に維持出来ないのは、日本製品の競争力の変遷を見れば明らかであり、製品っていうのは、価格競争力的に見合った地域での製造が自然と行われるという摂理に従うもの。
大事なのは、利用方法の提案であり、価値観の創出なのだ。これが出来るかどうか?が価格競争力を失った時に生き残れるか?の分かれ目となるようだ。価格競争力を維持して利益を得ている間に、その利益で新しい価値観を作る投資を行ってきたかどうかが、企業において製品を作り続ける資格があるかの分かれ目となる。
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コメント
そうですね、マスプロ製品では確かにそうかもしれません。
マスプロ製品であっても、凡庸では特にブランドは無意味ですね。
投稿: 壱源 | 2010年2月 1日 (月) 22時45分
ブランドは日本的にいえば、「老舗」なのでしょうか?
伝統や格式みたいなものも否定はしませんが、マスプロ工業製品にそんなものを求める気はまったくしません。
投稿: yama | 2010年2月 1日 (月) 22時20分
最近はブランドの差が崩壊しているようですね。
韓国製品がNGって事も無いですし、モノによっては中国製品でもそうです。NGって決めるとモノが調達出来ない時代になっています。
今はブランドというよりもトレンドが生み出せるか?が勝負のようですね。
投稿: 壱源 | 2010年2月 1日 (月) 20時10分
電気製品は機能性能以外のよくわからないブランド志向みたいなのがなくていいな、とちょっと思います。
前はソニーにそういうのがあって、他より値段を高くしていた節がありましたが、とっくに崩壊したのかな?
あとパソコンでは初期のアップルがそうでしたが、同等性能のIBM互換機の何倍もしてました。
実際に買ってた先輩に「どうしてアップル・・」と聞きたかったけどやめました。(1番の理由はOSの優位性に違いないですが)
投稿: yama | 2010年2月 1日 (月) 18時57分