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2010年3月22日 (月)

アルツハイマー症と糖尿病

 在り来たりかもしれないが、火曜日の地方紙朝刊にも記事として掲載されていた。

 記事によると、二つの病気が互いに影響し、悪循環を生む仕組みを解明したとのこと。なお、糖尿病等の生活習慣病が、アルツハイマー病の危険性を高めることは知られており、糖尿病患者の場合、アルツハイマー病の発症率は2~4倍以上との報告もある。

 今回のニュースでは、研究チームがアルツハイマー病と糖尿病を合併したマウスを用意し、プールで泳がせ実験し、アルツハイマー病のみのマウスは次第に避難場所を覚えたが、糖尿病を合併しているマウスは記憶力が悪かったそうだ。
 アルツハイマー病マウスは生後3~6カ月で記憶障害を発症するが、糖尿病を合併したマウスは約2カ月で障害が出ていた。血糖値を下げるインスリンは、記憶力などの認知機能に重要な役割を果たしているとされるが、合併マウスでは脳内のインスリン量が減少していた。糖尿病のみのマウスに比べ、合併マウスでは糖尿病が重症化することも分かった。

 以上が引用した内容だけど、記憶障害と代謝障害が関連するという話だ。他にも、癌と肥満が関連するとか、直接的には連想し辛い疾病が関連性を持っているという話は、この話に限らず良く聞く話である。

 考えてみれば、どんな分野の疾病であれ、一つの個体を襲う症状であり、これが無関係って事は考えられない。
 疾病というのは身体の機能障害だ。機能が機能するっていうのは、何が検出信号で、何で制御しているか?っていうのは、実は殆ど解明されていない。実は関連性があった!なんて報告は、既知の研究成果の範囲では、関連性を明らかにしていないだけと考える方が自然なのであろう。知らない事の方が遙かに多いのが人体では無いだろうか?

 個人的には、身体という一つのシステムで起こりうる現象や症状は、必ずや、その原因を突き詰めれば、何らかの関連性を持っていると考えている。健康というのは、機能の平衡維持の結果であり、何かの機能を休眠させたりする行為が本来の平衡性を失わせ、薬等々の別の作用を含んだ新しい平衡性に以降する行為と言える。

 健康とは、本来授かった機能の積極的な運用による機能の維持、機能間の平衡性の確保と言う事。それが自分の考え。それ故に、今回の認知症と肥満が関連しているっていうのは、『なるほど!』という感想が一番である。

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コメント

人間活動が環境に与える影響も、後になって明らかになる相関性が数多いように、生態環境における症状の関連性も、判らない部分の方が遙かに多いでしょうね。

一つの生体の中の症状が無関係で独立に現れると考える方が不自然ですね。

投稿: 壱源 | 2010年3月23日 (火) 11時46分

 医学が進歩しても、解らない事の海はまだ広々していますね。病気が合併している事は有りますが、相関関係が得られるような研究はまだ見たことがありませんでした。統計的にどうなのか、とても興味があります。
 天候の変化と、不機嫌になる人の割合、調べようと思いましたが、手法がまずく、上手くいきませんでした。
 脳に傷が有ったり、てんかんがある人の一部にはそのような傾向が見られるときがありましたが、それも生活の仕方とか人間関係等から起こらない事も有りました。服薬でコントロール出来ている面もありますし。
 私自身、台風が発生したり強い低気圧が移動すると、激しい頭痛が起きます。CTでは良く判らない、内分泌的な事かも知れません。

投稿: クマ | 2010年3月23日 (火) 10時45分

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