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2010年3月 5日 (金)

小径車が遅い理由~国産小径車再考~

 世間では小径車は遅いって言われている、、、、しかし、自分はそうは思わない。フルサイズと変わるところは殆ど無い、、、、そう思っている。現実、ノリ味の違いは在っても、小径車、フルサイズロード、ピストと乗り分けて、維持できる速度、出せる速度、ラップタイム、サラリーマンの休日で走れる距離を走った後の疲労感に違いがあるか?っていうと、、、、殆ど誤差の範囲だ。まぁ、持っている自転車は車型、ホイールサイズを問わず、ギア比、ポジション、ジオメトリーは殆ど共通仕様なのは当然だが。

 我が家で、走り云々を言うドロップハンドル装備の小径車と言えば、レ・マイヨWとルイガノMV-Fだ。これをもう一度考えてみた。ルイガノMV-F自体はフラットハンドル仕様だけど、同じフレームのMV-Rがドロップハンドルであり、その他コンポーネント以外の車体構成は共通品である。

 自転車を選ぶ時、フレームの形で購入の可否を決めるのが自分の流儀で、そこに付いている部品には、殆ど関心が無い。理由は、部品は変えれるけど、フレームは難しいからだ。自分の場合、ホイールのサイズ云々は関係無しに、使い方に応じた形が作れるか?を大事にモノ選びをする。趣味としての自転車の場合、基本は快速スポルティーフ的な使い方~TTバイク風エアロバイクのような使い方が主であり、舗装路を快走するというのが目的である。快走って言葉の定義は非常に難しいけど、自分の言う快走っていうのは、30~40km/hでの走行を前提とするというものだ。狙う速度の高低は、そのまま走る距離の長短に一致している。
 30km/h台での走行となると、それなりに漕がなければ疲れてしまう。ということは、それなりに漕げるような形が望ましいのである。

 30km/h台で漕ぐためのそれなりの形として自分の流儀で決めているのがリーチで610±10mmだ。ホリゾンタル換算でトップ長が530mm、ステム長が80mmが長年の付き合いで出た数値だ。前傾度が深くなりサドルトップとステムクランプの落差が大きく(最大で-100mm程度)なれば、ステム長で5~10mmの範囲で短くしている。例えば、ハンドルクランプが相当に低いピストでは落差に10cm程度取り、トップ長530mm、ステム長65mmでリーチは595mmだ。リーチの水平方向の距離は短くなるけど、サドルトップからハンドルクランプ迄の距離自体は不変なのは言うまでもない。
 自分流にはハンドル落差とシート角は連動させているし、その数値関係を決めてもいるけど、既製品、マスプロ車両をベースにすると、どうしてもコレだ!ってポイントからずれるのは仕方ない。それ故に、微妙なズレを修正するために、自分の決めた数値に治まるようにサドルのセットバックやステム長、ステム高を好みに変更するのだが、その辺りの調整代は大きくない。だから、その好みが実現出来るフレームを選ぶというのが譲れないポイントである。

 フルサイズの国産車の場合、大抵の場合は自分の好みに治まる事が多い。海外ブランドでもフルサイズ車ならXS表記~S表記の範囲で選ぶ事の出来るものが稀にラインナップされている(極稀だ)。
 しかし、小径車の場合、自分の好みに治まるモノを探すのは至難の業である。特に海外ブランドの場合、何をどう頑張っても、表題の使い方で必須となる乗車姿勢が作れるモノが存在しないのである。見た瞬間、有り得ない、、、、そういう事になってしまうのである。

 まぁ、小径車ラインナップの構成自体が、同じフレームで様々な用途、様々なサイズを賄おうという概念の上に成り立っているので、そんな魔法みたいな話は成立しないのは考えてみると一発で判るモノ。

 そうなんだが、偶然というか、レ・マイヨWとルイガノMV-Fは、両車とも自分の思う姿勢が作れる自転車なのである。まぁ、レ・マイヨWはPanasonicという国産メーカー、それもMade in Japanの製品なんで、判らないではないのだが、ルイガノMV-Fはルイガノって怪しいブランドである。怪しいというか、自分にとっては最も嫌いなブランドの一つなんだが、このMV-Fがピッタリくるのである。その実質ジオメトリーはフルサイズ車両でいうと、我が家のラングスターに近いモノ(殆ど同じジオメトリー)である。完璧では無いけど、どうにか乗れるように出来るのである。
 ルイガノMV-Fって自転車、カタログ表記ではシート角は68°と寝まくりだけど、ハンガー位置はシートパイプの延長上には無いので、サドルの高さ毎に実質シート角は変化する。それで、自分の高さに合わせると、実質シート角は良い具合の角度(74.5°程度)になるのだ。アホみたいに拘る様だけど、例えば、シートアングルが1°違えばセットバックで言えば12mm近く変わる。これって、結構大きいのである。12mm程度ならサドルレールの取り付けでどうにかなる場合もあるけど、4°とか5°というと50mm、60mmのズレになる。こうなると、付けようが無い。仮に強引に変な位置でサドル固定するとサドルの疲労が早まったりするのだ。サドルのセットバック調整は基本位置から見て±10mm程度にしたいもの(シート角でいうと基本±1°)、、、これが、意味無いかも知れないが、自分の拘りだったりする。因みに、シート角は乗り方を左右する。シート角の選ぶ範囲は±1°未満、幅で2°未満のモノ。自分が目的に応じて(長距離~短距離)乗りやすいと思えるのは74~75.5°程度。そういう選択を小径車に求めると、、、かなり制約があるのが実情だ。トップ長とシート角、これはホイールサイズとは無関係に乗り方で決めたい数値。それ故に、それが合わない自転車は自分的にはゴミ以下なのである。
 コレだけではない、小径車の場合、チェーンステーアングルがフルサイズと大きく異なるのでFメカは推奨取り付けが難しいけど、これまた良い具合にセットバックしていあるのだ。前の記事にも書いたけど、ルイガノのMV-F/Rは、パシフィックのリーチと同じジオメトリー、ビアンキのフェニーチェとも同じ、、、、元を辿れば、タルタルーガのType-Sとも同じなんだ、、、、、更に、タルタルーガは企画段階で日本人が参加しているそうだが、この自転車、舶来ブランドながら自分にとって珍しく違和感の無いジオメトリーを持っている。
 巷で人気?の小径車は殆ど全てが見た瞬間違う感じ。実際、SAはGIANTで68°(8cmはずれる)、ルイガノは69°、GIOSで70°(6cm狂う)となっており、自分が乗るにはチョット違和感が消せない仕様。こういうノリでは、チンタラしか走れない気もする。

 チョット下火とは言え、相変わらず、折り畳み小径車は人気のジャンル。しかし、贔屓目に見ても、良いな!って思える選択が少ないのは、チョット変な気分。

 昨今の小径車VSフルサイズの議論で、小径車は遅い!小径車は疲れる!って論調が支配的で、その理由は車輪サイズの話ばかりになっているようだけど、少なくとも、我が家の小径車ではフルサイズに劣るような状況は稀。勝手に解釈すると、小径車の遅い理由、それは車輪サイズでなく、乗り手の欲求に合った姿勢が作れていないだけではないか?もっと言えば、極悪なジオメトリーで無理矢理のっているから?って思う事が多いのである。
 変な理屈を付けなくても、もっと判りやすく言うと、小径車にフルサイズなみを求めるとする。使う部品に差異を付けないとする。すると、値段は似たようなモノになる。同じ目的で、同じ様なコストを掛ければ同じ様な結果がでるだろうけど、コストを掛けずに、フルサイズ並みを願うから訳の判らない事になっているのだろう。そして、コストの差っていうのは、実は車体本体の汎用性の違いが最大だろう。汎用になる程、特化した目的を叶えにくいモノ。それが差異となる。それが、一つのフレームでの用途の広さ、適応身長の広さということ。フルサイズでフレーム一本で全てをカバーするなんて有り得ないのだ。

 結局、小径車が遅いのでなく、特定の目的に特化する程、その目的を叶えやすいだけの話で、汎用的に作る程、特定の目的を叶えにくいというだけの話。特化させる程、採算性が悪化して高額になるだけの話。それだけなのだろう。

PS 我が家にはDAHON系が二台ある。DAHONは結構シート角も普通の自転車に近いし、標準の突き出しゼロのステムを使えばリーチは620~630mm程である。ドロップバー仕様にせずにフラットバースタイルで乗る分には、マトモな乗車姿勢である。
 疑似アヘッド化で突き出しステムを付けるとリーチが長大になる。そのリーチを解消するためにサドルを目一杯前方に突き出すと実質シート角は相当に立ち上がる。となると、、、まるでピストバイクのようなポジションに為らざるを得ない。面白いといえば面白いけど疲れるし、DAHONらしくなくなる。実際、そういうのを作ってみたけど、走るには面白い。実際、踏めるし、踏んだら50km/hオーバーも可能。だけど、直進性が強すぎて峠越え等では怖すぎ。用途を外しているゲテモノ感が強すぎる。DAHONの乗りやすさを維持するならば、ステムの改造はナンセンスというのが自分の結論。

 因みに、他人からお奨めの小径車は何?って聞かれたら、迷わずDAHON!って答える。乗りやすさはピカイチ。

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コメント

>クマさん
 自転車の場合、余程の事が無い限り、小は大を兼ねますね。大は小を兼ねることは絶対にないですが、、、、
 身体と用途に合う車体、、、、スポーツサイクルで突き詰めると探し求めるのは難しいですが、一般車だと、案外簡単に出会えるようにも思います。
>yamaさん
 フルサイズ、小径に拘わらず、何に使う?って用途を揃えた時に、小径だからという欠点は少ないと思います。それよりも、用途の違い、ジオメトリの違いの方が影響が大きいでしょうね。
 同じライディングポジション、同じ太さ、パターンのタイヤ、同じギア比にすると、多分、違いは限りなく小さくなると思います。

投稿: 壱源 | 2010年3月 5日 (金) 23時59分

補足

KHSはサス付き、オフロード対応タイヤなので、700Cロードと比較するには適切でないかもしれません。

投稿: yama | 2010年3月 5日 (金) 20時34分

フロント44Tから48TにしたKHSは最高速で言えば700Cと変わりません。(同条件で比較してませんが)

しかしライポジ、タイヤ(サイズ、パターン)などからか疲れるのが早い気がします。
小径に対する先入観かもしれません。

投稿: yama | 2010年3月 5日 (金) 20時29分

自分の体、使い道に合った車体に出逢えると良いですね。私は考慮できなかったので、最初の選択は失敗。国産のDEKIだから良いだろうと思ったのですが、サイズもギア比もちょっと小さかったです。

投稿: クマ | 2010年3月 5日 (金) 18時23分

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