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2010年3月19日 (金)

Table for Two

 先日、CATVニュースの特番で見た話題。詳細は、

http://www.tablefor2.org/index.html

 なんでも、先進国の社員食堂を中心に普及している新しい制度を運用する団体の事だ。これは、先進国の社員食堂に展開し、健康を維持するために一食を730kcalに抑えた食事を提供し、その代金に20円の寄付金を上乗せして支払い、集まった寄付金が発展途上国における飢餓の解消等に循環させる取り組みを行っている団体である。
 飢餓の解消の具体策は、開発途上国の小学校の子供の給食に充てられるというもの。この寄付金20円が途上国の子供の給食一食分に相当するそうだ。展開している企業の社員のヘルシーメニュー購買の理由は、

・自らの健康管理のため
・開発途上国の子供たちを応援するため
・ヘルシーメニューの味が気に入っているため

というもので、募金活動自体が、そのためだけの募金とは異なり、持続的な日常生活の中で、食行為における問題点が、自分のため、途上国の子供のためという二つの問題が同時に意識出来るという点である。つまり、従来の押しつけ的な援助とか募金活動とは違う点が意識の中での埋没化を防いでおり、活動の永続性を確保するには優れた発想だ。

 肥満や生活習慣病という贅沢病に悩む人が、貧困による飢餓に苦しむ人と、テーブルを仮想的に囲んでカロリーを移転し合うという、共生の構図が提案されているのが大きい。

 凄い良いアイデアだ!って思う反面、そもそも、贅沢病、飽食で肥満症、生活習慣病を来す、、、、そのための対策に、自分の意志でなく他人に任せるという部分に違和感を感じるのも確か。カロリーコントロールに対価を払い、払う際の上乗せを途上国に利用するのは確かに良いのだが、対価を払ってカロリーコントロールを任せるって部分が受け入れる事が難しいというのが、自分の正直な感想。

 そもそも、人間の欲望の究極は本能であり、本能は生存が至上である。本能的に生存を望み、それを満たすために必要なのが三大欲求。睡眠、繁殖、食欲なのだ。このバランスを保つのが生存本能であり、生存を大前提にした食欲が人間のシステムな筈だが、肥満や生活習慣病で生命の危険が生まれるって部分では、食欲行動が本能的な生存を阻害している時点で、人間としてのシステムが破綻しているのに、それを外部からの調整に任せるというのは、なかなか納得出来ないのである。
 悲しむべきは、先進国の飽食者の生存機能の欠落かな?って思うのは自分だけだろうか?

 正直、外食産業での代金に飢餓に苦しむ地域の食を支援する寄付を載せるのは賛成だが、そこでカロリーを抑制するという付加価値を付けるのは、発想としては素晴らしいけど、食行動によるカロリー調整は、本来は飽食に悩む人が自分の意志判断で行うべきであるという思いの点で、違和感が残る。

 寧ろ、外食産業におけるメニューにカロリー表示を行い、その表示値を客が見て判断するに留めるので良いようにも思うし、オーバーカロリーを自覚させる事こそが、寄付を行う側に本当のメリットになるようにも思う。自戒させる意味で、オーバーカロリー量に応じて寄付を行うというやり方の方が、自主性、自発性を芽生えさえる点で、自分的には合点がいくのである。

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コメント

興味深い援助方法ですよね、或る意味、ガソリンを買う時でも10円の余分を募金に回すような取り組みも提案されるかもしれません。
鍵は日用品の売買のタイミングっていうのが良いのかもしれませんね。

投稿: 壱源 | 2010年3月19日 (金) 23時25分

援助方法に、こういう方法も有るんですね。
一食730Kcalなら、三食で2190Kcalで、どんな条件の場所での話しか判りませんが、一日摂取カロリーは必要充分でしょうね。曖昧ですが、伝統的和食だと一日1800Kcalと新聞に載っていた事がありますね。私はおやつも含めるときっと2100Kcal位食べていると思います。

投稿: クマ | 2010年3月19日 (金) 22時10分

そうですね。
このNPOの取り組みが、援助なのか、健康なのかというと、健康という名目で援助が目的だとすれば大成功なのかもしれませんね。
個人的には、摂取カロリーとか成分の情報を提供し、あとは本人が判断する程度の方が、しっくりきます。

投稿: 壱源 | 2010年3月19日 (金) 08時35分

禁煙も同様ですが、カロリー制限は自らの意思が絶対必要であり、制度や活動だけでは効果は無いでしょう。
出来るとすれば家族内くらいでしょうか?

過剰な肥満は不健康なのでやせたほうがよいのは間違いないですが、みんな同じ体型になった世の中を想像するとちょっと怖い。

投稿: yama | 2010年3月19日 (金) 07時52分

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