自転車のブランドステッカー
自転車っていうのは、なかなか難しい商品のようだ。
先日のビアンキの?自転車のフォーク破断事故による賠償訴訟が話題になったけど、このブランドっていうのが結構微妙なもんだ。
自動車や単車の場合、原則としてブランド=製造業者名である(例外としてOEMとかもあるけど、それでも資本提携等の密接な関係の上での話、トヨタのキャバリエとかは特殊な例。マツダのキャロル、日産バネット、スズキランディはOEM、トヨタパッソ等は委託生産)。そのために、ブランド=企業責任というのが明確かつ密接な物のようだ。
しかし、自転車はかなり怪しい。企画でブランド名を貸すというのが普通のようだ。
折り畳み自転車の世界では強烈だ。ジャガー、ジープ、クライスラー、シボレー、ランボルギーニ、ローバー、、、、、、という系統から、企画商品的にはビアンキ、ルイガノ、、、、という系統もそうだ。
でも、企画商品=ブランドか?というと、ブランドステッカーをブランド側が使って良いよという許諾を与えているだけで、企画者の意図をブランドが必ずしも把握しているとは思えないのが現状。
仮に、ローバーの折り畳み自転車が壊れたから、ローバーがダメか?というと、誰も思わないだろう。シボレー、ランボルギーニ等も同じだ。自転車にカッコイイブランドステッカーを貼って商品力を高めるというのが企画側の狙いであり、ステッカーを貼る事が許諾されているかもしれないが、それがステッカー以上の何かを与えているか?というと、多分、違うのでは?というのが正直な感想。
今話題のビアンキだけど、ビアンキというのは名前的にはイタリアンスポーツサイクルの老舗である一方、ブランド貸しの印象も少なくない。
例えば、ビアンキ・ミラノCDは、2002年モデルのDAHONのスピードプロベースの企画商品だし、ビアンキ・フェニーチェは、パシフィックサイクルのリーチロードの企画商品。リーチロード自体が、元のコンセプトとしてタルタルーガ・スポーツが発祥の委託生産商品であり、この辺りの感覚が消費者、企画者、ブランド元で随分と違っている。
まぁ、大事なのはブランド表記で物を判断するというのは、スペックだけで物を判断するのと同じ。でも、判断するのは物を見て判断するのが大事。ブランドの有無でなく、物の造作、物の調律で判断出来れば、良い物、良さそうな物、一見良い物、、、、そんな違いは一発で見抜けるだろう。
良い物はブランド名に非ず、、、、これが自分の考え方。物を見た時、構成や造作が目的に調和しているか否か?そこにある物はギミックか?用途に応じて厳選したものか?が判れば、何の問題も無い。大事なのは、交換不可能な部分の造作。それ以外は自分の納得度に応じて対応すれば良いのだ。
この度、DAHONのOEMであるビーンズハウスB-BH062を購入したけど、駆動系(クランク、フリー、メカ)、制動系(ブレーキ周り)は全替えしたし、シム周りの変更も行っている。骨格的には、アルミフレームで本体と一体のメカハンガーは嫌いだし、特殊なOLD寸法も嫌い、小径車に必要なホイール構成は?ということで、似たクラスのアサヒ製品、メトロ、更に古いビーンズハウスB-BH060は却下した。見た目不細工かもしれないけど、転倒して本体側に影響が出ない構成、利用者の使用形態を考えて耐久性が確保されているか?を重視した選択。他にも、敢えて本機を選ぶ基準があるけど、それはブランドで判断するでなく、物の造作や構成から判断した事。この選択眼を養う事がブランドステッカーで過った判断をするのを防ぐ方法だ。
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