入社面接で辞退は、、、OKだな。
先日、来年度入社希望者の面接試験を行った。
http://replica2st.cocolog-nifty.com/diet/2010/04/post-0b38.html
受けに来た人全体を見ると、女性はしっかり、男性は、、、、、って状況だけど、唯一、この人は違うな!って人が居たのだけど、その人物と面接をしながら思ったのは、この人は、この会社には似つかわしいかな?という思いも持っていた。その旨は、同時に面接をしていた総務、人事関連の部長、役員にも話をしていた。
似つかわしいと判断したのは、受験者の資質を受け入れる土壌が、この会社には無いように思うけど、そういう状態で人の一生を左右する意味で、本当に受け入れて受験者に語りかけた企業の姿勢を実践する責任は果たせるか?という面で危惧を覚えたからだ。
簡単にいうと、この受験者を受け入れてやり甲斐を与える企業か?という問い掛けをしたのだが、その際の、他の面接官の判断は、そこで遠慮したら良い人材は入らないから、入ってきて企業のカラーで活躍してもらうという事だった。
しかし、自分的には、最低でも、学部、修士と進んで身に付けた思考の手順に従って物事を進める風土がなければ、実力云々の前に意識崩壊を招かせ兼ねないか?という事を考えるのだ。
実際、入社間もなくして退社した人の中には、物事の進め方を受け入れる事が出来ず転職した人も少なくなく、物事の進め方が必ずしも、道理や原則に則った手順に従わないのが町工場的中堅企業の特色であり、そこには、雇う側と雇われる側の壁が小さくないのである。
自分の直系の後輩で、コイツは凄い!って思った場合、その実態を含めて全てを伝えて判断させるようにしているので、実際には、面接後に辞退した後輩も少なくないのだが、そうでない場合は、其処までの意見を伝える機会が無いのが実状なんだが、この度は、唯一、優秀で、思う限りでは、面接に携わって何年か経つけど、そこで見た百数十人の中ではダントツの人かなと思った人が、合格通知後に辞退したという。
社長を含めて、面接官、人事担当者の多くは残念がっていたけど、個人的には、辞退を申し出たのは、本人にとってプラスだったなと一安心したところだ。色んなレベルがあるけど、彼のレベルでは、間違いなく、この会社のやり方とはそぐわないだろう。そのギャップを受け入れたり、方向性をひん曲げる程の強さがあるか?というと、そこ迄は期待するのも無理がある。
折角だから、卒業迄身に付けた手順を、実践で活用できる風潮で過ごして貰うのが何よりであり、そういう面では、良い企業を見つけられたのだろう。辞退というのは、自分の考えが企業風土に見合うか?を、面接官を通して見て逆に面接しているのでもある。
面接っていうと、企業が人を見るというのは大きな間違いなのだ。実際、自分も面接では雇って貰いに行くのでなく、面接官を通して企業の風土やレベルを判断するという意識だったけど、多分、彼もそうだったのだろう。この企業は、自分に合うかどうか?を判断するのである。この企業はダメだなって思うとパスするだけである。
思い起こせば、自分の面接は、卒業式後の話。入社前提で企業に来た訳でない。入社を決めたのは、それまでのやり方に疲れたから、少し楽したいというのがホンネの部分だけど、それまでのやり方が活かせないと感じたら、選択しないという事になるんだろう。
辞退してきた人を何人か見てきたけど、そこには、このような空気を感じる事が少なくない。
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