肥満で視力低下
90歳を越えてなお元気な老人がいる。エラク元気である。病気をしないのだ。本人はその健康の理由に70年間続けたラジオ体操と冷水摩擦を挙げている。健康には日々の積み重ねが大事って事だが、正にその通りだ。
しかし、それに近しい人は、健康とは言い難く、糖尿病症状で緑内障の疑いがあるという。
緑内障っていうと、眼圧が高くなり、物をみるための視神経が圧迫・委縮され、切断してしまう病だ。視神経が切れて少なくなると、たとえレンズに物が映ったとしても視覚情報が脳へ伝わることができなくなり、視界に見えない部分が出てくる。
糖尿病の場合、神経障害によって視神経と眼球の水のコントロールに異常が出る事があるそうで、その為、糖尿病患者で神経障害を発症している人や高血糖が長く続く人の中には緑内障を発症してしまう人も少なくないという。
この異常は、部分的な視界欠損が広がり失明に到るものだそうだが、早期の視界に入る陰、点のようなもので殆ど気付かないという。気付くのは中期以降で視界の半分以下しか見えなくなってからなんだそうだ。
症状の進行には慢性タイプ、急性タイプがあるそうだが、慢性タイプの場合は、眼圧の検査等を定期的に行う事が重要だそうだが、急性の場合、急激な頭痛、吐き気、虹がかった視界という症状であり、この場合は一晩で失明する事もあるのだそうだ。
因みに、視神経欠損で視界が奪われるのが緑内障、似た名称で白内障があるけど、これが糖尿病性の場合、高血糖で水晶体内の水分、タンパク質の異常で白濁するらしい。その異常は血糖値上昇による血中ブドウ糖濃度との関連が疑われているという。つまり、水晶体内の白濁が白内障ということだ。
つまり、糖尿病による血中のブドウ糖濃度の想定外の変化っていうのは、人間の身体という浸透膜、半透膜で構成されて濃度勾配等によって平衡性を保つシステムにとって思い掛けない致命的な機能不全を与えるということだ。糖尿病による体液組成の異常は、殆ど全ての体内器官に影響を与えると考える方が自然だ。糖尿病症状に対する対処療法は、付け焼き刃的であり、糖尿病自体を改善させなければ、すべての疾病は改善しないだろう。
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コメント
肥満というと、その推進力は食欲ですよね。食欲っていうのは、抑える事は難しい欲望なのでしょうね。それ故に、いろんな事態に陥る迄、落ちていくのでしょう。恐いモノです。
投稿: 壱源 | 2010年5月21日 (金) 23時29分
肥満と視力低下に関連性が有るなら、気を付けることがまた一つ増える事になりますね。そういえば、「三銃士」の作者はかなりな美食家で、晩年は失明されたとか。それでも美味しい物を求め、また口述筆記で食に関する本を書いていたとか。
投稿: クマ | 2010年5月21日 (金) 23時01分