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2010年5月11日 (火)

パワーバンドを拡げる理由や必要条件は?

 ピストバイクで走る。当然、ギア比は固定である。登りも下りも追い風も向かい風も、、、、、自分の場合、追い風で60km/h近くから13%勾配の上り坂も全部一つのギア比で対応する。基本は平地を35km/h程度で流すギア比だけど、これで登坂から最高速迄賄う。登坂では8km/h迄下がる事もある。最高速では60km/hである。コレってどういう事?っていうと、ケイデンス的には実走でも30rpmから190rpmということ。

 最近は高ケイデンスマンセー的な風潮があって、ロードバイクではクロウスレシオ最高的な論が多数派だけど、それは、ロードバイクっていうのは、回転数を保ちギア比で速度調整って事が正論化しているため。
 だけど、一つのギアで回転数を上下させて対応するっていうのは、回転数で速度調整って事だ。大きな負荷では低回転、高速では高回転というのは、最近の風潮とは逆行しているのだけど、単車や車でいうと、パワーバンドを拡げるってことなのである。

 固定シングル云々では、回転系トレーニングがどうのこうのって話を聞くけど、チョット違うよな!って的な感じを持つ。

 これで、急勾配を登ろうと思えば、トルクの掛け方がハッキリと意識出来るし、これで高回転で走ろうと思えば、タイミングと取り方をどうするのが良いかがハッキリと意識できる。
 やっている事は基本同じなんだけど、中庸な漕ぎ方をしている時は、逆に判りづらい事が多い。

 どうでも良いけど、固定シングル中心で乗り続けて思うのは、一つのギアで広い範囲をカバー出来る方が自分的には嬉しいという感じ。発進から登坂、最高速迄を一枚のギアで賄えるっていうのは、結局、色んな負荷状況に対応できるという事で、エンジン的に言えばパワーバンドが広がっていると言う事である。

 別に純粋に速さ云々を求めるのでなく、健康管理で体力維持、筋力強化を目的にするならば、機材を含めて数字的な速さを求めるよりも、機材はソコソコに、体力自体を強化するのが目的であり、そういう目的なら身体側の対応力を高める方が、体力維持というか老化防止には有効なのであり、元気な身体を作ると言う目的には、機材の恩恵を最小限にするべく、最小構成の自転車で乗り手側の対応の幅を拡げるのが一番だと言える。

 高性能で楽々なロードバイクとシンプルなシングルスピードのバイクで、結果が同じなら、乗り手の体力に依存する割合は後者の方が高い。乗り手の体力アップには、機材への依存度が低ければ低い程有効だろう。

 因みに、ラングスターにDHバーを付けているのは、空気抵抗で身体の負担云々というよりも、ポジションの選び方の幅を与えて色んな部位の筋肉を使いたいというのが一番の目的。固定シングル+DHバーっていうのは公道では稀な部類だけど、一枚のギアを踏むのに身体の色んな部位を使って踏むには悪くないと考えている。大事なのは、速い遅いでなく、どれだけ運動で負荷が掛ける事が出来たか?ということだと考えている。

 まぁ、それ故に、ポジション決めには結構な手間と時間を要すのは事実。DHバー一つでも角度、突き出し具合、グリップの角度等々にポジションを作った時に違和感なく力が発揮出来る位置には拘りがある。それは、ノーマルポジションでのハンドル幅、リーチ、セットバック等にも通ずる話。少しでも違和感を感じると力を伝えるのが難しいのである。
 パワーバンドを拡げるっていうのは、色んな体制で力を遺憾なく発揮しなければならないので、その前提の姿勢決めというのが凄く重要なのだ。

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コメント

自転車っていうのは人力変換器ですからね。
特に、道具に自由度が少ない場合は、如何に効率よく動かせるか?という位置関係は重要ですね。

投稿: 壱源 | 2010年5月11日 (火) 14時48分

 思い当たる節が有ります。ゆっくり走行、停まる事が多ければサドルを低め。一定速度で走れるときはサドルを高めに調節しています。変速機無しのシティサイクルで坂も長距離もカバーするにはポジションをわずかに変えていました。

投稿: クマ | 2010年5月11日 (火) 10時27分

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