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2010年6月25日 (金)

カーグラTV

 先日、BS朝日の番組でカーグラTVの昔の再放送を見た。
 ネタは、ミニのラバーコーンを発明したアレックス・モールトン博士が作る自転車である。

 内容的には、車好きからみたミニ製作者のつくる自転車に思いを寄せるという感じで、内容が云々というよりも、そういう工房が成立する英国社会に憧れを抱くというパターンであるけれど、モールトン博士が自転車に関心を持ち、自転車の走行性にタイヤの径は影響度よりも、タイヤの空気圧を着目する事に気付いたという話が紹介されていた。

 自転車マニア的には、モールトンが17インチの小径ながら乗車ポジションはフルサイズと変わらないとか、そういう話が紹介されていたり、サスペンションに用いられているラバーコーンのサスペンションのゴムは一生保つとか、そういう話が紹介されていた。
 また、古城にある工場の製作風景は、手作り感溢れるモノで、ノスタルジーを感じさせるというのもマニア心をくすぐりそうな番組構成だった。自分的にビックリしたのは、17インチのリム自体をモールトン城で内作していることだ。これは初めて知った事実だ。リムの内作に限らず、ラバーコーンのラバー製作工程、フレーム製作工程の殆どが手作りに近い工程であり、これで、大した台数を作らなくても成立するというのがビックリである。採算性という面で見ると、非常に厳しいという印象である。殆ど、博士の道楽か?とも思えるのだが、それでも企業が存続できる風土が、あの地には在るのだろう。

 他に自分の意識が反応したのは、スピードSとか、AM-GTが、航空機用ステンレスパイプで作られているという話だけど、これも、自分のステンレスロードのパイプ銘柄を調べる時に再認した話だ。

 因みに、番組は1995年放送の再放送であり、当時のモールトンの紹介で、普及価格帯で30万円、高級車で80万円以上という感じだったけど、今は15年が経過しており、価格的には相当に上がっているのだろう。

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コメント

よく判ります。
日本の製品で大量生産品でも、それを生み出す上て携わる人が数多く居ます。その物には作り手の気持ちがあるはずですね!

モノを選ぶ時、作り手の伝えたい事を裏切らないようにというのが自分なりのモノの選び方です。

素人がレーシングコンポ、ママチャリ、折り畳みにレーシングコンポというのは、不要と思うのもありますが、そのモノに託された製作者の意図に敬意を払っている側面があります。
それを擬人化すれば、闘うはずに生まれたモノが、素人に場違いな使い方をされて一生を終えた時、モノは相当に悲しむような考え方ですね。

投稿: 壱源 | 2010年6月26日 (土) 22時47分

 産業革命以前の物作り精神というのか、職人の仕事を受け入れる素地が、基本的に在るのでしょうね。作られた自転車は、単なる商品ではなくて一生物の作品という事でしょうか。今の日本では贅沢な話しです。

投稿: クマ | 2010年6月26日 (土) 22時10分

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