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2010年7月14日 (水)

車の変化、嗜好の変化

 国内の自動車販売が好調になっているけど、その追い風はエコカー減税、補助金制度となっているのは事実のようだ。
 実際、販売現場では対象外車種は購入候補の対象、話題には為り得ないという。

 つまり、顧客や、安いからとか、補助金で還付を受けるからという理由で買う訳だ。

 エコカー減税や補助金に対象な車種の決め方自体には不可解な部分が多いのは確かだが、そんな事はさておいて、買う側の購買行動の結果をみると、この制度が販売を支えているのは事実であり、その事自体は、自動車業界にとって決して喜ばしい事では無いように思う。

 現状において、売れるというのは売る側にとって都合が良いだろうけど、売れているメカニズムが、安いから、お得だから、助成されるから売れるというのは、極論すれば、車は既に、耐久消費財で安ければ良いという対象物になっている証明であり、車が好きな人が減っているという証明にしかなっていないように見えるのである。

 景気が良い時に、車がどんな売れ方をしているか?を振り返ってみても、車自体の本来の性能、つまりは、操縦する部分、速度を求める部分、高性能を求める部分というよりも、ここ最近は、移動というよりも、居住的な部分に力点が置かれており、快適機能や装備が主になっているし、外部に対する虚栄というか見栄を重視する部分で、大きく立派にという傾向が強い。内部の外部も装備というか、そういう方向に向いている。

 移動そのものが目的という形ではなく、移動という機能は手段というか二次的な扱われ方が為されている。

 車の運転が楽しいという部分が凄く希薄だなぁ!っていうのが個人的な感想なんだけど、こういう感覚は何処で生まれるのかな?というのが、こんな記事を書く根拠である。

 っていうのは、前置きが随分長くなったけど、自分の息子を見ていると、ミニカーや車が大好きである。ミニカーやオモチャの車に関心を持つ時、その装備っていうのには子供の頭には無い。在るのは見た目の格好良さと、走るという機能の部分だろう。そして、ミニカー好きっていうのは、今の時代でも男の子の共通認識だとも言える。この考え方というのは、自分が子供の頃と何ら変わりない。

 男の子の本能の部分では、ずっと変わっていない筈だけど、実際に免許を取って車を買える年齢になった時に、車に対する嗜好が大きく変わっているのが不思議である。
 子供の場合、本能で好きな訳で、大人の場合は、それ以外の要素で好きの仕方が変化している。何故に変化するか?というと、大人への成長の仕方が車に対する考え方の変化に影響しているのだろう。

 ここ最近、若者の車離れを嘆く声を聞くけど、これって、案外、車離れのような価値観形成に到る教育や社会の変化が実は最も大きな影響を及ぼしているのだろう。

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コメント

小さい時は速くてカッコイイのが好きっていうのが、大きくなったら便利で楽なのでイイや!って変わるのは何故なんでしょうね?
小さい時の憧れは、操る快感に結びつくんだと思うんですが、どこで変わるんでしょうね?

投稿: 壱源 | 2010年7月14日 (水) 23時47分

 そうですね、クルマは楽しむ乗り物ではなくて便利な移動手段に成りつつあると言うのが実感ですね。私のところでも、MT車を検討すると、免許の関係も有って反対されます。 我が家の三気筒軍団の長老、2スト・ジムニーも、あまり乗られないので退役を迫られつつ有ります。 いっそうの事、ジムニー退役後クリスチャニア・カーゴバイクを入手してしまおうかと企んでおります。車椅子も乗りますし、免許は不要ですし。でも坂を登るのは地獄でしょうね。

投稿: クマ | 2010年7月14日 (水) 22時45分

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