特殊処理5を施したC/C材の摺動試験
引き続き、試験実施中である。今回のプロトは従来のLPCDL/LPCBL、LPCFL、LPCSPと同系だけど、摩擦係数低減を重視した試作品である取り敢えずC/Cコンポジットをマトリックスとした複合材料プロトスリーブの最後のモデルだ。特に固体潤滑性、低摩擦係数を実現するような構造で作成したもの。
取り敢えず、速報値としては、
##############################
1.供試材料
・滑り軸受:完全ドライ対応のカットレスジャケットベアリングのベース材
内径100mm、摺動長55mm
・スリーブ:C/Cコンポジットマトリックスの改質材料、開発コードは、LPCGL
2.摺動条件
・摺動環境:完全ドライ×2[hours]
・ラジアル負荷:0.20[MPa]×6[m/sec]
0.85kgのウエイトを偏芯半径130mmで1200rpm
3.結果
・摺動トルク:1.6[N・m]→1.18[N・m](2[hours])
・軸変位(隙間+振動):720[μm]→810[μm](2[hours])
##############################
結果も殆ど同じである。
因みに変位増分(温度変化分+摩耗分)を纏めると、
1.LPCDLが摺動端面硬度がHv=3000~5000で、+90[μm]
2.LPCBLが摺動端面硬度がHv=7000で、+70[μm]
3.LPCFLが摺動端面硬度がHv=1500~2500で、+180[μm]
4.LPCSPが摺動端面硬度がHv=3000~で、+100[μm]
5.LPCGLが摺動端面硬度がHv=3000~で、+90[μm]
これで最近作成したC/Cコンポジット改質スリーブの基礎試験の第一段階を終えた。一応は3.以外のグレード品に付いては全て第二段階の試験を行う予定。
第二段階では、いよいよ製品試作段階のカットレスジャケットベアリングを用いる。
| 固定リンク
コメント