お悩み相談への解答
色んな物作りがあるけど、物作りで必要なのは何か?
それは、モノを作る目的がハッキリしているかどうかである。目的というのは、適わぬ現状が存在するから。適わぬ現状というのは、現状における不満や問題の事。行動の全ては現状からの改善であり、その意識の無い行動は、実は物作りとは言わない。惰性行動にしか過ぎない。
現状の問題、何に困っているか?何が不満か?という現状から、不満の理由は何?何処を修正したら不満は消える?を考えて、不満の原因は何に支配されて生まれている?をシンプルに突き詰める事が行動の最初に必要な事だ。
問題認識が無い状態で、命令に従った行動をこなすだけでは、こういう意識は芽生えないだろう。
先の記事でも書いたけど、最新のシステムは、前世代システムで困った人がいたから。困った理由が励起される摩擦振動、スリップスティック現象によるモノ。では、このスリップスティックという現象は、シンプルにどんなモードで発生するか?その発生条件は何か?それを消すには何があるか?解消方法の中で本質的な方法はどれか?、、、、、という事を考えていけば、自ずと道は開けるものだったりする。
これが出来るようなるのが成人に必要な事。これは理系的な物作りに留まらず、趣味の世界の深化の方法であったり、育児であったり、金儲けであったり、、、いろんな場面において当て嵌まる事なのだ。
手順としては、分野を越えて理念的には等しく使えるもの。それを使えるにようになるには、そういう体系で進化して確立された世界、単純にいえば、ある科目を学ぶ事で、その科目が何を言いたいか?どの様に確立されていったか?を理解する事が最低限度必要な事だ。科目を理解するには、その科目における流れを形作る論法、証明法を理解すること。そして、その分野に必要な知識を身に付ける事。そういうモノだろう。
どんな科目も、そのオリエンテッドな語句を越えて概念的に大きく捉えれば、どれも同じ様なモンである。それに気付けば、様々な知識を世界や専門を越えて適用しながら考えれば良いのだ。そうすることで、異分野の知識を使えば案外簡単に解決法が見えてきたりするものである。そういう世界観を作る事が一番大事では無いだろうか?
これは戯れ言だけど、別プロジェクトで悩んでいる若手エンジニアの質問に対する解答だ。直系の研究室出身だから直接の後輩だけど、そういう風で出来るようになれば、変な色気や人目を気にしたような動きから解放されるのでは無いだろうか?
自信を失えば、自身の無力感を感じる事もあるだろうが、自信を得るには、カラ元気や、見栄っ張り、人の話を自分の話のように振る舞う事では、本心を誤魔化す事は出来ない。
本心で満足を感じるには、やはり自分の力、つまり自分の知識を自分で組み合わせて問題を解決する取り組みが必要。問題というのは過去に解決されていないので存在する。見えない未来を確信して行うには、自身の行う行動のステップが常識的な正論で証明されなければ未来に自信は持てないだろう。大事なのは自然科学を駆使すること。駆使するには、現象論の相似性を知る事。それには、やはり知識の積み重ねしか無いのだ。
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