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2011年1月27日 (木)

複合材料の評価

 方向性の無い完全緻密体なら物性値を評価に使うのは容易い。
 しかし、方向性のある複合材料の場合、材料の持つ物性値を機械としての評価に用いるのには少々難しい。

 正直、マトリックス材料の物性値、複合処理による材料改質効果の数値があっても、これを部品として評価するとき、どうすれば良いか?というと、極めて難しい。
 結果的に、機械を使用状況に合わせたベンチテスターに掛けて、一定の条件の下で評価するしか方法が無い。

 材料開発、複合材料評価、機械設計を行っているが、いろんな数値を見繕う時に、従来の知識の模倣的運用、つまり、物性値を公式に当てはめて良否判定を行うようなやり方では、その結果自体が役立つかな?って思う事が最近は多い。特に、新素材、複合材料では、材料の持ちうる特性値が現実問題として如何に作用するか?の見極めが大事。

 最近は、数値を運用するのでなく、新しい材料、複合材料が使われる環境の中で、いかなる変化が生じるか?を頭の中でモデルを創り、そのモデルの形態から、材料の持つ特性値を、どの瞬間に何を使うか?よく考えながら評価する事が特に大事になってきたように感じる。

 持ちうる数値の形式的運用でなく、モデルのイメージ作りと、イメージにおける挙動のモデル化によって、何処に何を当て嵌めるか?を考えるのが大事。そうやって創ったモデルが実環境負荷での変化を説明する時に、如何に役立てるか?の関連性を導き出す事が更に大事だなぁって感じる。

 一言で言って、挙動、形態等のモデル作りというのが大事で、その相関性を見える試験方法、方案を生み出す事が大事なのである。

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