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2011年2月 4日 (金)

LPCGL×製品プロト無注水軸受の摺動試験開始!

 さて、一連の基礎データ収集の最後の試験であるLPCGLスリーブの試験を行っている。
 取り敢えず、速報値としては、

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1.供試材料
・滑り軸受:完全ドライ対応のカットレスジャケットベアリングの製品プロト
      内径100mm、摺動長55mm
・スリーブ:C/Cコンポジットマトリックスの改質材料、開発コードは、LPCGL

2.摺動条件
・摺動環境:完全ドライ×2[hours]
・ラジアル負荷:0.20[MPa]×6[m/sec]
        0.85kgのウエイトを偏芯半径130mmで1200rpm

3.結果
・摺動トルク:1.39[N・m]→1.25[N・m](1[hours])→1.31[N・m](2[hours])
・軸変位(隙間+振動):540[μm]→580[μm](1[hours])→630[μm](2[hours])
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 今回の試験も基本的には同じ傾向である。但し、この加工は唯一の潤滑性重視加工であり、表面硬度は他の処理に較べると若干劣るもので、その兆候がトルクの測定結果から伺える。
 基本、駆動トルクは静定するものだが、今回の試験では1時間経過時点で瞬時的にトルク値が増大し、軸歳差変位が連動して増加している。この瞬間に、摺動状況が変化するような摺動面の変化が起きていると考えられる。明日、開放検査の後に明らかになるだろう。

前回の形状効果確認用軸受×LPCGLのデータの比較する。
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★.ベース×LPCGL(Hv=3000~、μ=0.1)
・摺動トルク:1.6[N・m]→1.18[N・m](2[hours])→1.48[N・m](24[hours])
・軸変位(隙間+振動):720[μm]→810[μm](2[hours])→760[μm](24[hours])
・温度復帰後歳差増分:760-720=40[μm]
・温度復帰前歳差増分:810-720=  90[μm]
・温度復帰後歳差増分:760-720=  40[μm]
・温度変化分寸法変化:  90- 40=  50[μm]

★.プロト×LPCGL(Hv=3000~、μ=0.1)
・摺動トルク:1.39[N・m]→1.31[N・m](2[hours])
・軸変位(隙間+振動):540[μm]→630[μm](2[hours])
・温度復帰前歳差増分:630-540=  90[μm]
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 これで、取り敢えずC/C材をベースとして処理を加えたスリーブの摺動試験を行ったが、基本的にはC/Cスリーブは表面硬度を高める処理が最も安定した無注水摺動を示すということが確認出来た。

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