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2011年2月 7日 (月)

最近、急ぐ訳は、、、

 まぁ、99%趣味で行っている無注水摺動システムの発想遊びの進め方の理由。

 こういう進め方、これを広く公開して利用者を募るというやり方だが、こういうやり方を選択すると来社される大企業のエンジニアの多くは、何故に、自分の会社の技術として制限しないのか?或いは、ライバル企業に広く公開して気にならないの?という心配をして下さる方がいる。
 まぁ、そんな心配を頂く以前に、この方法がホントに価値があるかどうか?それが全く判らないのが本音。自分としては大丈夫かな?とは思うけど、やはり、それは色んな評価を聞かないと解らない。大丈夫であることを期待したいけど、その確認の術が無いのだ。それ故に、解答としては、発想は拡げてこそ価値がある。でも自分の発想故に未熟だから、話の出来るエンジニアの知恵を借りて実践投入を前提で見て貰う事で技術の完成度を高める!というのが目的と答えている。まぁ、結局は自分のアイデアに100%の自身が無いので、優秀な人の検証を期待しているのである。それが一番である。

 しかし、その解答に100%の納得の表情は感じ取る事が出来ない。その理由としては、こちらの技術説明に好評価を下してくださっているが故で、大変有り難いのだが、疑念の表情の奥底には、其処まで公開して大丈夫?って心配されているようだ。まぁ、一般の感覚としては当然だろう。そこで、ぶっちゃけて話を書いてみる。

 それは、自分で考えた事が良い具合に進むという前提で、先の希望としての理想論だけど、、、、、、要は、次に新しい事をしたいから。新しい事、、、やはり、経験に基づくので、今の延長線であるのは間違い無い。しかし、延長でやるからといって過去を続ける程、暇でもないのだ。過去を断ち切って、新しい事を始めたいから。

 過去とは何か?

 そう、それは前世代の無注水軸受システムの事。前世代無注水軸受システムは、特殊セラミックスを緩衝材ゴム上に分割配置した軸受と、C/Cコンポジットをベースに複合化さた特殊スリーブの組み合わせ。これ自体は特許出願しているが、そんな事よりも、これを何処で作っているか?が問題なのだ。この技術が生きている間は、望むユーザーにモノを供給し続けなければならない。C/Cコンポジット軸スリーブは勤務先外で製造しているから問題無いけど、軸受の方は色んな問題があるのだ。特許対象の特殊セラミックスは研究室のプラントを利用して製造しているし、緩衝材ゴム成型は、大手ポンプメーカーに軸受として納入する協力会社が行っている。

 つまり、新しい技術で古い技術を消し去るには、協力会社の同意と、旧タイプ軸受システムユーザーの速やかな技術移行が必要なのだ。同意が得られないと厳しいし、ユーザーが旧システムに固執すると、材料製造を続けざるを得ないのだ。

 これが一番大きな問題である。

 そこで、考えた事、、、、、最新の無注水軸受システムの販売代理店として、従来軸受製造における協力会社の協力を取り付ける事。これが第一。それには、新しい軸受システムの利点を真に理解して貰う事が必要。で、これを昨年から行った。

 次は、この協力会社から供給されている旧世代無注水軸受システムユーザーが新しいシステムに移行するのを促進させる事が大事。

 それには、、、、最新の無注水軸受システムのアドバンテージを、対象となるメーカーのエンジニア、及び、その統括者に納得させる事が第一。納得させた後は、それが、そのメーカーの経営判断に及ぶように、外部からのプレッシャーが必要。つまり、技術公開に制限が無い事は当初から宣告しているので、より強力な企業に情報を提供し、検討の対象に取り上げさせる事が効果的である。

 そこで、最新の無注水軸受システムの権利上の手続きを終えた後に、この市場の大手企業にも技術開示を行うのである。こうすることで、前世代軸受システム製造における協力会社の同意を得た上で、自分の提供した技術の速やかな交代を加速させる事が出来ると考えたのだ。

 なお、これのタイミングは、勤務先における研究設備の使用形態を進言出来る時期にマッチングさせる事を狙っている。現時点におけるトップを持論で納得させる自信は正直無い。高齢(トップが93歳、、、、)過ぎて言い分は通らない。しかし、二代目の現社長なら何とかなる。経営権限の完全移行のタイミングで、既存の研究設備で製造業務を完全に終わらせたい(従来セラミックスを用いた無注水軸受システムユーザーの判断次第だが、、)のである。この二つのタイミングを予想して、今がその時期?と踏んだのである。既存システムのユーザーさんが市場投入するのに2年程度の評価を為されているが、今から検討したとしても最低1年は掛かるだろう。その1年~2年の間に、無注水軸受の新型への移行と、勤務先の経営権の委譲が同時の行われるのを期待しているのだ。

 因みに、研究室の研究設備の大がかりな更新工事は昨年完了したのだが、この設備投資判断の段階では、製造している特殊セラミックスの供給責任というのを投資申請した理由だが、出荷数量から考えると敢えて残す必要の無い設備であったのも事実だ。その段階において、最新の無注水軸受システムの実現に老朽化した設備更新は不要という報告は敢えて行わなかっただけである。
 自身がセラミックス製造を打ち切るつもりだが、それでも敢えて設備を更新して存続させたかったのは、材料製造に稼働させている設備は、別に旧世代システムに必須な特殊セラミックスしか製造出来ない訳では無いからである。
 この製造設備自体、自分が運用面における自由度を確保出来るような操作性面、能力面で仕様決定に関与したものであり、様々な制御を掛けて通常プロセスでは製造出来ないようなプロセスが実行出来る実験装置であり、これを活用しない手は無いのである。設備だけで2億円規模なのである。
 特に、今回の設備更新工事では、その能力と耐久性は、初期設備に比較して著しく増強させたモノであり、最低20年は使える仕様となっている。

 つまり、最新の無注水軸受を外部企業に積極的に使わせる理由は、そうすることで前世代の技術、製造体制、人員をリセットして、今の設備、施設を全く新しい開発や人員に集中させたいからである。勿論、新しい体制に移行することで、従来の仕組みで利権を得ていた関連企業、組織には、最低でも従来以上のメリットが享受されるように配慮している。取り扱いの体制にしても然りである。
 一般論的に言えば、特許とか知的所有権のロイヤリティを放棄している点が不思議がられるが、一介の個人、或いは、親族企業で、大きな市場や企業と権利面でマンパワーを消費する事を考えれば、そんな面倒臭い事は辞めて、通常ルートよりも安いルートでモノをユーザーに提供することで、市場の様々な情報を得る方が遙かにメリットが大きいと判断したからである。因みに、新しい無注水軸受システムの製造では、偶然だが、自分の親族企業、或いは、親戚の勤務する企業等で処理を行っており、通常よりも廉価に行う事が出来るのがメリットである。それ故に、大手メーカーであるエンドユーザーの物品調達でも自分以外の供給先を探されるというリスクも減らす事が出来るし、その価格メリットのアドバンテージの一部だけ還元出来るようにすれば、開発者である自分の損得勘定にさえ何の問題も生じないのである。知的所有権の行使の仕方としては、自由に使わせるし、安価に供給するが、供給窓口を一本化して情報を収集するためなのである。

 仮に、知的所有権の行使の仕方、個人の利益追求を重視して、独立して個人の親族企業で開発を行う場合、開発のリソースは極めて乏しいし、色々難しい面が多い。しかし、勤務先の企業の設備は、少なくとも現行技術の延長線で行うとすれば開発のリソースは比較的揃っている。まぁ、このリソースも業務として行った開発による国からの補助金を自分で取って来て作り上げたモノだが、、、、これを利用しない手はないのだ。こういう準備を行っているから、企業内の外野からの干渉を受ける事も少ないのが大きなメリットなのである。

 個人で、この規模の設備が比較的自由に使えるのはメリットとして少なくない。

 幸い、今の時代は製品の高機能化が進んでいるのだが、それを支えるのは多くの分野で材料関連である。材料の高機能化というのは、本来は、そのリサイクル性は低下するので実はデメリットも少なくない。しかし、高機能で少量という方向に価値を見出せば、その問題は小さくなる。そこで、機械に用いる要素部品で従来製法では実現出来ないような機能を提供するというのが可能となれば、その要素部品は製品に価値を与える事が可能となる。その要素部品の機能集積に欠かせないのが、今の時代なら材料設計であろう。
 材料設計の自由度を得る一つの方法が粉末冶金が思い付くけど、それが自由に実験出来る体制があるならば、そういう方向で遊んでみたいのである。

 まぁ、基本は、自由に新しい事をやってみたいと言う事だけなのである。

 最近、対話した各企業のエンジニア、役員さんの疑問に対する解答がこれだ。敢えて、公開するのは、物事の進め方には自分で考えた戦略に基づくと言う事を実践している例の紹介してみただけだ。

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