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2011年2月11日 (金)

軸受隙間を支配しました

 さて、無注水摺動させる軸受の致命的な破壊に到る理由、それは軸受隙間の変動によるものですが、これを完全に支配する手がかりを得る事が出来ました。

 支配するには、軸受隙間の変化を理解して、それを変化させないようにすれば済むだけです。変化させない事が可能になれば、通常運用時における流体潤滑摺動環境において理想を追求する事も可能です。

 で、、、、、無注水摺動化における隙間変化のモデルを創り、そのモデルの挙動を数式に置き換えます。数式としては、熱収支式、状態変化を定義する式で、一般の理科の世界では有り触れた式です。置き換えた数式内の項は、それぞれに物性値、運動状態による状態量の関数で構成されます。その物性値、状態量、運動状態を用いて具体的な数式を作り、その式上で隙間変化をゼロにするポイントを定めました。

 その隙間変化を従来の1/10~1/5を想定した試験機材の選択で、最新のカットレスジャケットベアリングとLPCDLスリーブを用い連続無注水摺動試験を行いました。

 結果、、、、通常の径では、軸受温度が10[℃]上昇する毎に50[μm]の隙間増大を招きましたが、新しい系では、軸受温度が変化しても隙間絶対値は従来程変化しません。具体的には、無注水摺動開始30分迄の馴染み期間では軸受隙間(軸歳差変位増分)は60[μm]を計測しましたが、その後の4時間では、670[μm]から730[μm]と60[μm]の変位増分に留めました。その間、温度は60[℃]上昇しましたので、10[℃]上昇で10[μm]の隙間増大に抑える事が出来ました。しかし、温度上昇速度は以前よりも大きく、静定状態での摺動トルクも以前の1.2[N・m]よりも大きく1.4[N・m]という状態でした。トルクの大きさ=発熱量であり、発熱量が増大した理由も新しい組み合わせでは、予め予想した範囲内でした。

 つまり、隙間変化を予測するモデルの実証実験でしたが、そのモデルを構成する式構造、式内の項は強ち間違いでは無いということは最低限確認出来ました。まぁ、予想通りに実験が出来て満足ですね。

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