何しているの?
今朝、先週末に会長さんから持ちかけられていた相談の会合を持った。
ネタは、先週の記事でチョロッと紹介した設計図面の三次元化による効果云々、、、、この効果を設計側が会長に説明したそうだが、その結果、製品の出荷後状況が会長の思いとは違う結果になっている事に不満を持たれている。
で、会長さん曰く、、、、『データを三次元化しても事故を起こすようではダメだな、、、』
まぁ、正にその通りである。
でも、三次元化したから壊れたのでもトラブルを起こしたのでもないという理解は為されていなかったので、ハッキリ説明していた。三次元だろうが二次元だろうが、ダメなら壊れる。仮に、強度不足で壊れ、壊れた箇所が図面指示通りであったとすれば、図面に指示した数値自体が原因ということ。そして、その数値を誰が、どういう意志で決めたか?が大事。
構造にしてもそう。別の機種で、このように簡略化されたから、こっちも大丈夫という理由で改造するのは当然NG。在る機種で大丈夫という判断は、或る機種で簡略化した状態を評価してOKだからそうだった訳で、評価無しで他機種へ結果だけ流用しても全くダメなのだ。
数値や構造は、三次元CADで決める訳でも何でもない。様々な状況を考えて、それに対応できる数値を吟味して求めるのだ。求める行為自体が知的な設計作業なのだ。この数値を流用とか、そういう簡単な方法で決めるようじゃ、全く話になんない。設計に忠実な製造手法というのは、設計の数値の正当性がモロにさらけ出されるだけなのだ。それでダメなのは、設計がカスだからだ。カスな数値を不思議と思わないのは、その数値を見て、担当者が違和感を感じないから。つまり、数値のメッセージを設計者や管理職が捉える事が出来ないから。言ってみれば、能力不足、畑違い、役立たずなのだ。
そういう説明をすると、、、、会長さん曰く、、、、『うちの設計は、その数値の最初の値を決めた人が見えないし、その数値が決められた根拠を知る人も居ないのか、、、、』
今頃気付いたの?
揚げ句の果てには、あなた達が設計の数値の正当性も評価できないとダメとか、、、何言ってるの?アンタ、バカですか?的である。アドバイスとしては、役割を担って給料を貰っている設計担当者、部門に物事を決定する上で必要な手順と手法をしっかり理解させなさい。それが経営者の役割でしょ、、、、と言う事でお引き取り願ったけど、、、多分、上手い具合には進める事が出来ないだろうなぁ、、、、というのが個人的な感想。
そういえば、時流のトレンド、つまり省エネ、環境に優しい新機種のリリースを対外的に宣伝していたのだが、先日、そのモデルの性能評価を行うと思わしい結果が出ないという。それでゴタゴタしているようだけど、従来機種の性能がマズイ理由の見繕いが見当違いで、性能向上の手法の論理がドンピシャリでなければ、当然、望んだ結果も出ないもの。
何でもだけど、ダメなモノにはダメな理由がある。改善という具体行動に移るならば、その行動の根拠が正しいものを見つめていなければ望んだ結果にならないモノ。
目的と手段がひっくり返るのが得意な会社のようだ。データを三次元で作ればコストダウン出来る?バカか?有り得ないだろう。違う目的を実現するのに、たまたまデータの三次元化を活用しただけだし、、、、、
まぁ、ダメなら、適当に誤魔化せばどうにでもなるんだろうけど、そうやって乗り切って過ごす時間が長い程、真実を追究する意味が見えず、そうする手間を無駄と思う体質に繋がるのだ。また誤魔化せばよい、、、、そうなれば、未来永劫、真の数値決定、構造決定は出来なくなるのだ、、、マジ、大丈夫か?
正直、会長さんは個人的には手に負えない生き物。最近は言っている事の時間軸が大幅に狂ったりする事も少なくないし、頑固故に新しい事が理解出来ないと言う弊害も顕著となっている、、、、でも、着眼というか、物事への違和感の検出能力という点を見れば、侮りが足しなんだようなぁ、、、、このままの体制で進むのも不安、でも、体制が変革して物事を進める力があるか?というと、それも不安。
正直、結構、ヤバイ感じがする。
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コメント
なかなか難しいですね、、、、。
投稿: 壱源 | 2011年2月24日 (木) 09時05分
大変ですね。有能な補佐役(大番頭さん)が必要ですね。
投稿: クマ | 2011年2月24日 (木) 00時12分