改造車の使い方の一例
車とか単車に関して。
エンジン出力に直結するような改造を行う。その動機の多くは、より高出力を望む、、、、そういうパターンだろうけど、メーカー出荷状態から手を加えると言う事は、耐久性、寿命を犠牲にしていると言う事である。
しかし、日常の一般使用において耐久性、寿命の面でハンディを背負うというのは、実は誰も望まない事。
ところで、改造でも2パターンあるけど、どっちを選ぶか?によって、背負うハンディが大きく異なる。
例えば、、、、昔ならRZ250系のRZ350系のエンジン周りを載せ替える方法。違法は違法だけど、機械の耐久性という面から見ると、本来の350ccの出荷状態を保つのならば、耐久性はメーカーの望むレベルを確保している。
しかし、CB125JXなんかに、XL200系シリンダーを使って高さだけ削り、175cc化して載せる場合、圧縮比が大幅にアップする。こういう状態では、間違いなく出力は高まるけど、寿命は結構激しく縮むモノである。
それ故に、モアパワーを望む場合、どっちを選んで、どう付き合うか?を理解するのは結構大事な事なのである。
最近は1NZ系エンジンのS/C化についての検索が多いけど、最大過給状態の連続使用を繰り返すと間違いなくダメージが蓄積し、寿命を早く迎えるだろう。
しかし、施したカスタムによる恩恵を利用したい場面は何時か?を意識しながらの操作を行えば、寿命が著しく短くなるということも無いだろう。
基本、パワーと耐久性はトレードオフと言われているけど、もっと深く言えば、パワーというのは潜在的に発揮出来る最大パワーというのではなく、日常的に使っているパワーということ。つまり、ノーマルであっても常に全開走行している車両と、カスタム車であっても殆どが穏やかな走行に留めている車両があったとすれば、実は間違いなく前者の使い方の法が寿命を短くしているのである。
改造車と長く付き合う、楽しく付き合うというのは、必要な時に必要な速さだけ最小限の負荷で取り出すという使い方。改造を行うのは、そういう使い方をする上で、その瞬間がノーマルを如何にフルに使っても自分の望みにならない時だろう。ノーマルで十分なら改造の動機にならない。+αが一瞬欲しい場合がある人にとって改造は、その一瞬の喜びを与えてくれる。しかし、その一瞬を欲しいと思わない場合には、それを見せないという使い方が十分な耐久性、寿命という形でユーザーに還ってくるのである。
過去に、数多くのエンジン付きの車両に手を加えてきたけど、それが原因で直ぐ壊れた、、、なんて経験は無いけど、それは、改造によって手に入れたモノを常に使っていたとは限らないから。一瞬が楽しければ、それ以外は、逆に大人しく、、、、そういうメリハリが改造車との付き合い方の一つの方法なのである。
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