1ドル76円台?
そもそも、前日辺りから嫌な予感はしていた。
しかし、3/17早朝の段階で、1ドルが76円台を付けた。
地震、津波、原発の被害に四苦八苦しているけど、これが復興需要を生むとの見方が広がり、その復興需要は相当な規模をもって長期間続くだろうという読みが働いたのだろう。
思い起こせば、阪神淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震が起きた際もそうだ。1995/1/17に地震が起きて為替相場はどうなった?っていうと、前年の1994/12迄が1ドル100円程度だったけど、1995/1以降円高に推移して、1995/4には戦後最高値の79円75銭を付けた。この円高水準は1995/8迄1ドル100円以下の水準となり、地震前の水準に戻ったのは1995/10迄待たなければならなかった。
前回の阪神大震災での経済損失は10兆円と言われているが、今回の損失は、恐らく、それ以上。特に原発問題の解決の糸口が見えていない今、先がどうなるかは全く不明。
これに関して、企業業績を圧迫するといった懸念が広がっているのも事実だけど、楽観的な見方をすれば、これだけのダメージでも復興は確実と見られているというのも事実である。
円高は、輸出産業主導で景気回復を目指すという事に対してはネガティブな要素なのは間違いないし、それに関連する製造業等の雇用情勢にも良い影響は無い筈だが、円買いが進むというのは、それを上回る内需予測があるとも捉えられているのあろう。
阪神大震災の際は、被災から円最高値更新には3ヶ月のラグがあったけど、今回は一週間。この様子から、瞬間値的な円高最高値なのかもしれないし、本当の為替傾向は、もう少し時間が経ってからでないと判らないというのが本当のところだろう。心理的な過剰反応的な側面が強いようにも見える。
被害額自体は阪神大震災の10兆円を上回るけど、生産資本の喪失という点から見ると、被災地域の違いを含めて考えると、別の見方もあるようにも見える。金融市場への影響は案外軽微かなとも個人的には考えるけど、実際どうか?というのは判らない。
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