水の飽和蒸気圧( JIS Z 8806 )
最近は原子炉内の温度が報道されるので、抜粋してみる。
沸騰水型原子炉は圧力容器で水を沸かすのが基本。つまり気液二相状態。水の気液二相での飽和蒸気圧を並べてみる。
温度 ℃ 飽和蒸気圧 kPa(※MPaとは違う。MPa時は1000で割る)
373.946 22,100 (C.P./critical point)<<圧力としては218気圧
370 21,044
350 16,529 <<炉内が加圧水のタイプは耐圧で180~200気圧程度
300 8,588 <<今回の沸騰水型設計限界は耐圧で80~90気圧程度
250 3,976
200 1,555
150 476.2<<最新のニュースでは185℃で0.5MPa程度との事。
100 101.4<<コレが一般の沸点。1気圧なら100℃で沸騰
50 12.353
30 4.247
20 2.339
15 1.706
10 1.228
5 0.873
0 0.611
因みに、超臨界状態とは表の一番上より高温高圧の領域。気液の区別の無い状態。装置としては、気液分離装置が炉内に不要でシンプルで高性能な原子炉が出来るだろう。臨界型の原子炉があるなら、多分、そう。
前記事と重複するけど、もう一度。水の超臨界状態は見た事無いけど、二酸化炭素の超臨界状態(31.1℃、7.4MPa以上)は作り出した事がある。臨界物性の実験で、高圧液面計を模した圧力容器の中に二酸化炭素を閉じこめて、加熱、加圧操作を繰り返して行い超臨界状態の二酸化炭素を作り出した時である。液面計構造故に内部状態が観察出来るのだけど、液面が消えて一気に揺らぎ出す光景は一種異様。その状態から圧力スイングさせると、揺らぎ状態全てが発泡するかのような状態を経て二相に分かれるのである。
現状で炉内温度が185℃という報道が正しいなら爆発する事は無いだろう。
ホンマ、400℃になっていたのなら、、、、チョイ、恐い。
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