安全な量はどっち?
福島原発の人的な影響について、マスコミ、政府の発表では、μsv単位示されるのは、基本は安全な数値、人体に直ちに影響の無い数値という。例えば、20μsv/hrは問題無いよ的に発表している。
根拠は胸部X線撮影が一回で50μsvだからとかの話だ。しかし、話を聞いていると無理に安全をアピールしているかのようにも聞こえる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110316-00000205-jij-soci
でも、20μsv/hrは24時間で480μsv、これが二日で960μsvで一年間の許容量になるとの報道も為されている。
因みに、胸部X線撮影は普通は年に1~2回程度。これを一日十回ずつ撮影し続けるのと同じというのは、やはり違和感を感じる。
ところで、年間の許容値が1000μsvなら、一日なら2.7μsv/day、時間に直すと0.11μsv/hrとなる。東京辺りで0.36μsv/hrなら三倍だから4ヶ月足らずで許容限度値に到達するという事とでも言うのだろうか?
恐らく、こんな単純な事ではない筈だけど、単純に単位を見ると、このようにも見えるのも事実なのだ。何でもだけど、濃度自体が負荷強度に大きく影響するから、こんな事は無いと思うけど、安全を謳うならば、そのような情報をセットで提供し、本当に疑いなく安全だと言う事を納得させるよう情報提供が必要である。
勿論、今のレベルが持続する訳ではないけど、何の情報も無いままで注意して見る側からは、福島対策が長引くと、結果的にそうなる可能性を含んでいると思いかねない。
そういう複雑な情報提供が混乱を招くという話で、情報の一部提供に留めるならば、一刻も早い問題解決が必要の筈だ。現場の作業従事者には頭の下がる思いで一杯だけど、兎に角、問題の沈静化が一刻でも早く訪れる事を祈りたい。
不安を煽るのではないけど、安全、危険の基準を統一して、そこに違和感を感じないような情報提供と的確な避難指示が必要なようにも思う。
1000μsv/年という許容値が絶対値として存在するのなら、その数値は問題の無い時に医学的に定められた基準だろうから、客観性が高い限度値の筈。そうなると、ホント言えば、それに従ったケアや生活指導を地域に正確に提供する方が安心度が高いようにも思う。なのに、0.1でも1でも20μsv/hrでも、あまりにもざっくりと、『安全です!』をアピールするのは、やはり逆効果のように感じる。
安全情報を信用させるには、何よりも正確な情報と適切な処置情報を提供するのが一番だろう。
| 固定リンク
コメント