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2011年3月 3日 (木)

適切な隙間は?

 隙間で機能させる摺動システムにおいて大事な考え方。それは何か?っていうと、、、、摩擦である。

 摩擦っていうのが重要である。

 通常の流体軸受でも軸受システムの仕様によってシステムを成立させるために摩擦を考慮する必要がある。摩擦という現象によってもたらされるモノ。それは発熱、、、、発生した熱が排熱出来なければ系の温度が上昇する。
 つまり、流体軸受の場合、発生した熱を速やかに奪うというのが大事な考え方の一つとなる。
 流体軸受の場合、基本的に、向き合う摺動面同士の接触は無い。凄いポンプメーカーの凄い文献を見ると、流体軸受で流体潤滑摺動と言いながら、材質別の摩擦係数の違いを表すモノも見掛けるけど、、、これは理屈に合わない。流体潤滑域における摩擦係数というのは、摺動面同士の干渉が無いのであり、基本は年度、回転数、外径、内径、面圧、軸受長で求める事が出来る。勿論、小さな要因を入れ込んでいけば全く影響しないという事はないけれど、使える数字の桁数に影響する事は断じて無いのだ。

 流体潤滑域、特に、高粘度の潤滑液の場合、摩擦係数は非常に大きくなり発熱量は膨大となる。この発熱量を除去出来なければ一般には抱き付き等のトラブルを引き起こし摺動軸受は致命的なダメージを受ける。
 そうしないために、冷却に十分の流量を確保する。そのために必要なのが、ジャーナル軸受に設けられる溝である。
 摺動軸受における溝というのは、排熱のための冷却流量の確保にも大きく寄与するのである。

 摺動システムというのは、このように摩擦との闘いなのだ。摩擦係数を如何に低く抑えるか?これが鍵なのである。流体軸受においては、摩擦係数を決める前述の数値を決める事が極めて重大なのである。

 無注水起動可能摺動システムを作る時、ドライに耐えると言う事だけに囚われすぎると、通常というか定常使用における流体軸受として機能する時の問題を見落としがちになる。

 無注水摺動の場合も、これを成立させる時に考えるべき第一はやっぱり摩擦なのだ。

 摩擦、即ち、発生する熱、その熱による系の変化が摺動システムに致命的となるかどうか?が鍵であり、無注水摺動システムを実現するには、発熱を抑えるべく摩擦係数を低くする。そして摩擦係数が長期的に低くなる方向に変化するような系を用いるということである。そして、発熱による系の変化がシステムの破壊に繋がらないような設計を施す事が大事なのである。

 摩擦と発熱、それによる系の変化というものを、流体軸受時、無注水摺動時において考えて、それぞれの系における最適条件、許容条件というものを定める。一般には、この条件というのはオーバーラップしないのだが、これが広い範囲でオーバーラップ可能な系が出来れば、二つの摺動を同時に満たすシステムが出来るのである。

 検索ワードで適切な隙間は?って言葉を見つけたが、隙間の数値を根拠を持って決める事が大事なのである。目的を果たす機能を備え、目的に対する適性度の幅を持った解を導き出す事。そして、これを重ねるために何が必要か?を考え、それを具現化出来れば答えに行き着く。そういうものである。

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