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2011年3月15日 (火)

原子炉格納容器注水、、、

 原子炉格納容器に注水して、容器内の原子炉の周りを海水で取り囲む、、、、しかし、原子炉内の水位は上昇しない、、、、、そもそも、原子炉内の水の冷却システムというのは、原子炉内の水が対象であって、原子炉外で原子炉格納容器内の水を入れ換えるようにくまれていない。

 http://replica2st.cocolog-nifty.com/diet/2011/03/post-a2db.html

 に書いたとおりだ。原子炉格納容器と原子炉内の導通というか、それはそれ程大きくないバルブだけなんだろう。それも容積から見ると非常に小さな穴に等しいのかもしれない。

 果たして、格納容器内に注水した海水は原子炉内にホントに届くのだろうか?注水する理由は、それとも原子炉内を満たすものでなく、空になった原子炉の温度を外から冷やして原子炉内圧力を下げて、内部水位を回復させるためなのか?その辺が良く判らない。

 何にしろ、露出した燃料棒が溶融している可能性があり、その温度は2700℃とかのレベル、、、、常識的に考えると、仮に原子炉内に水分が残っているとしても、そこは異常に高温で、異常に高圧となっているだろう。この非常に高圧となった炉内に水を入れるというのは相当な圧力差が無いと不可能であり、圧力状態を考えると、どう考えても原子炉内に海水が入るというの不可能な感じを受ける。

 となると、原子炉の周囲を海水で満たし熱を奪うという効果しか期待できないかもしれない。この原子炉っていうのは、内部の温度状況から考えると外壁側も相当に高温となっているだろう。そこに海水を注水する、、、、結果、注水された海水の原子炉外壁に接する部分は激しく沸騰する。そこで海水の気化から発生した水蒸気が分解して発生した水素が格納容器外に漏れて、それが爆発したという事なのかもしれない。常識的には水を熱分解して水素を発生させるには3500℃が必要だけど、酸化しうる原子炉外壁、原子炉格納容器内壁、それと海水という複数の元素を含んだ溶液という状況が、注水当初には予想しなかった量の水素を発生させたと言う事かもしれない。

 何にしろ、海水から水素が発生する程の熱量を原子炉外壁が有しているとういこと。それ程の熱量を注水したら入れ換え不能な海水で奪う事が出来るのか?原子炉の熱容量と炉外注入海水の熱容量から100℃以下に抑える事が出来るのか?を冷静に考えると、1号機の格納容器全体が海水に満たされても水位が回復しないというのは、圧力が高い状態となっている訳で、格納容器内の海水の温度がどのような変化をしめしているか?を公開する事が望まれるように思う。

 その後の報道発表等で、原子炉の炉壁は150mm程の鋼鉄製、原子炉格納容器の容器隔壁は30mm程の鋼鉄製ということだが、果たして、炉壁の厚さから耐圧能力はどの位だろうか?

 今回は高温原子炉に向けて、外から海水をぶっかけるという荒技であり、そこで生じる熱衝撃も相当なモノである。それによって原子炉を構成する炉壁等に損傷を受ける事が無いのか?というのも心配の種である。

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