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2011年3月16日 (水)

原子炉格納容器の欠損は何時?

 原子炉格納容器に欠損が見られたらしい。メディアで提示される図でいうと下部のコブのようなサプレッションルームと呼ばれる部位への接続部分らしいけど、欠損によって格納容器の気密が保持出来ないとなると、底が抜けた状態になると言う事だろうか?このサプレッションルームと原子炉格納容器を接続するラインには、概要図を見る限りでは遮断弁等は無いようだ。

 ここは炉内で発生した蒸気を受け入れる事で、蒸気を凝縮したり、蒸気中の有害物質等をトラップしたり、或いは、炉内異常時における炉内への供給水源のような役割を持っており、この部分の接続が維持出来ないと、炉内発生蒸気が未処理状態のまま外部に流出するという事態を招く訳だ。

 今回の福島原発の事故状況を解説するために提示される図ではよく判らないが、原子炉格納容器に対して円環形状のプールが二カ所以上のラインで接続されているようだが、少なくとも、その内の一つのプールへのラインが損傷したということ。

http://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2003/31106a4.pdf

 損傷箇所で原子炉格納容器と外部の密閉が失われているのかどうか?が気になるところではあるが、それよりも、厚さ30mmの鋼鉄製の原子炉格納容器から出ている部分が爆発によって損傷を受けたと言う事は、相応の現象がそこで生じたと言う事。

 ところで、一号機、三号機では、原子炉格納容器に注水作業を行って外部からの冷却を行い、そして炉内注水を試みるという手順だったのに対して、二号機では格納容器への注水操作の前に高温高圧の原子炉への直接注水という作業を行っているという事自体に違和感を感じていたのだが、もしかしたら、二号機では割と速い段階に格納容器の部分に亀裂、不具合が見つかっており、格納容器の気密信頼度(耐圧性)から格納容器への注水作業が選択肢として選べなかったのか?という気もする。

 仮に、早い段階で格納容器の気密が一部失われていたとすれば、今回の作業は仕方なくという事だったのかもしれない。
 炉内への注水作業は、高温高圧という事で非常に難しいものだろう。そこへの注水というと炉内減圧が絶対必要の筈だが、そのためには炉内からの減圧弁開放に頼らざるを得ない。そうしながら炉内への注水作業を行うのは非常に困難な作業であり、それ故に、炉内水位が激しく変動するという事態に陥ったのかも知れない。
 原子炉への直接的な減圧操作と注水作業で炉内水位を維持するというのは、非常に不安定で、直近に生じたような満水位から一気に空だき、その後、2m迄回復しながら、再びダウンスケールというような水位の変動は暫く繰り返すように思う。
 一号機、三号機は原子炉外部の原子炉格納容器を水で満たす事で温度を維持し、その上で減圧し注水を行うというストーリーであり、原子炉格納容器を水で満たすということは、原子炉注水時における水位変動を抑えるという意味を持っているのかもしれない。

 午前9時の段階で報道されるニュースでは、敷地境界で制限値の16倍の放射線を観測しているということで、サプレッションルームとの接続ラインの欠損部から発生した蒸気の影響が強く疑われるが、こういう状況で炉内の冷却を行うには、本来の冷却システムの機能を復旧する事が最善のようにも見える。
 ディーゼル発電機による冷却システムが機能しない理由が何か?の報道は全くなされていないが、その辺の情報も気になるところである。

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