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2011年11月 9日 (水)

小径車の多段化で

 小径車の多段化で問題となるのがチェーンの脱落。
 この脱落の原因は大きく分けて二つある。

1.リアセンターが短く、チェーンラインの捻れが大きい。
2.リアアクスルが低く、チェーンが後下がり。

 この二点。1.の問題は左右の捻れによる脱落の問題。2.はカセットからチェーンリングにチェーンが戻る際の噛み込み位置がトップ位置よりも下方(後方)となっている。

 1.の問題はリアセンターの延長で回避可能だけど、それも限度がある。目一杯伸ばしても、リアアクスル位置が低い事によるチェーンが後下がりな問題は解決出来ない。この条件で、リング側でのチェーン脱落が多い。特にチェーンテンションの低いカセットトップ近辺でのチェーンの外側への脱落が多い。内側への脱落であれば或る程度回避可能だけど、外側の場合は、BBの軸長を増やすしかない。

 フロントを多段化してフロントのチェーンリング位置毎で受け持たせるカセット位置を決めてやるのは一つの手立てだけど、フロント多段化は街乗りでは今一不向きな面もある。

 ということで、多段化を行う小径車のベース選びでは、リアセンターの長さが結構重要。

 リアエンドが正爪エンド(トラックエンドのような形)だと融通が利くけど、それは多くない。経験上、リアセンターが400mmでは短い。430mmあればフルサイズ並の変速時安定性があるようだ。DAHONの2003年モデル以前、パナソニックのスプリングボック、レ・マイヨWはリアセンターが結構長く変速時のチェーン外れは滅多に起きない。
 まぁ、フロントをダブルとかトリプルにすれば、それはそれで或る程度の問題解決にはなるから大きな問題は無いのだろうけど、今度は変速性能でチェーンステーアングルが適切な車体は案外少ない。GIOSの小径車くらいだろう。Fメカマウントがセットバックされているモデルでないと厳しい。セットバックされたメカマウントアダプターがあるけど、あれは特定歯数でのみしか通用しない。RITEWAY系はダメダメが多い。

 一番の理想の小径車は、リアセンターが長く、チェーンステーに対して適切な角度を持ったFメカ固定パイプが生えたフレームの車両くらい。そういう車体は案外少数派だ。知っている限り、GIOSの小径、タルタルーガ系くらいだ。DAHON系はシートパイプの下端がハンガーセンターと一致していないので結構難しいかも知れない。
 改造ベースとしては正爪エンド車両をベースにFメカトリム可変マウントの製作が出来るか?が大事。後付け台座でFメカ取り付けがスライド可変のタイプはその辺の注意が必要だ。角度可変タイプは見たこと無いな。

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