新型ベアリングの材質の違いについて
ここ最近、表題の案件についての問い合わせがあるので解答しておく。
このシステムは、耐スラリー摩耗性と耐無潤滑摺動時摩耗性を分けて考えるモノである。
スラリー摩耗ではスラリー粒子を摺動面に導入させない事を原則としており、そのための機械構造がシステムに提供されている。そのスラリー粒子の流入は、摺動隙間とバイパス経路断面積の比率に反比例するもの。一般のスラリーの粒子径、濃度から考えると、摺動面を形成する材質の違いがスラリーに対する耐摩耗性に殆ど影響しない状態。
では、何故に表面処理で改質を施すか?
それは、、、無潤滑摺動における固体接触による摩耗耐性を確保するため。
しかし、高硬度化することにより局部的な接触荷重が大きくなる。理由、、、それは馴染みにくいから。つまり、馴染みによる荷重均等化が実現し辛いのである。そのため、馴染む前は発停において摩擦振動を伴う事がある。しかし、馴染まないというのは摩耗しにくいということで、摩擦振動によって機器が損壊しないのであれば寿命は延びるのである。
ということで、簡単にいうと、表面改質によって発停での振動が多少発生する変わりに寿命が延ばせるのである。採用する機械構造、構成によって選択出来るといこと。
摩擦振動の発生する原理を考えたら一発で理解出来るだろう。
H社、T社、D社に対する解答。
以上
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