ステップアップ
単車暦、乗り換えた台数は数え切れない。但し、ここ十数年の買い換えは、物欲に従う買い換え、買い増しであり、あまり意味があるとは言えない。
意味がある買い換え、、、それは、高校生の頃から免許に併せて、ステップアップしていった乗り換え、、、、、どういう風に乗り換えたか?というと、原付レジャーバイク、原付ロードバイク、二種レジャーバイク、黄ナンバーロードスポーツ、ピンクナンバーロードスポーツ、ピンクナンバーのオフロード、軽二輪でもシングル、ツイン、2ストローク、400ccでも然り。ツイン、マルチ、2ストツイン、2ストマルチ、、、、、
経験年数に応じて、モデルの速度域が少しずつ高くなっていった。出力も少しずつ増えて、重量も少しずつ、、、そういうノリ。小さなバイクで一通りの遊びが出来て、そして次のステップへ、、、、峠でも然り。最初は無我夢中で曲がるだけ、次第に深いバンク角で曲がる様になったけど、それでも原付レベルで膝擦りって事は覚えがない。そういう世界に行ったのは250cc以上になってから。勿論、速く走るだけに留まらず、止まったり、フォーク反動を利用して後退したり、フルロックでターン、まぁ、色々在るけど、乗り換える毎に出来る世界が拡がり、走行時における突然の危機対応にも対処出来るようになってきた。
物凄い高い速度域、6速パワーバンド近辺でヨーイング等が発生しても、今なら落ち着いて対応出来るし、フル加速で前が浮き気味でギャップを拾った時に発生するジャダーのような細かい振れが出ても、殆ど無意識で対応出来るけど、そういう挙動っていうのも、限界の低い乗り物で、低い速度域で対処してきたからの話。
つまり、一段ずつ上がったステップ毎の蓄積故と自分では理解している。
自転車でも同じ。自転車に関心を持ち、段付き自転車を買ってサイクリングに行き、サイクリング車を買って走る距離を増やし続ける。少しずつ特化したスポーツサイクルの乗りながら、その中で気付く事っていうのは少なくなかったように思う。
サドルやレーパンに頼らずとも尻が痛くならない乗り方であったり、ビンディング等に頼らずとも楽に高回転を維持する乗り方であったり、上体の筋肉を使って向かい風でも失速しない乗り方だったり、自分なりに、『こうだ!』って持論を持っているけど、これらは、少しずつステップアップして行く段階で、少しずつ気付いた知見の集大成みたいなもんである。
思うのは、教習所行っていきなり中免とってレプリカとか、今なら自動車学校卒業即リッターバイクとか、ママチャリ暦からいきなりカッコイイロードとか、そういう過程をすっ飛ばしたプロセスでは、気付かない事は少なくないという事。
ステップアップっていうのは、次元の低いところで学ぶという意味と、不自由な中で工夫して必要なものを見出すとい着眼力を身に付けるという意味で極めて重要だと考えている。
こういうのは、言葉では伝えきれない。聞かれると伝えるように努力するけど、伝えるためには、『まず、こういう風に接してみたら?』という風に必要な経験を提案するパターンが多い。
これを受け入れてくれる人というのは、気が付けば、年数に応じた熟達度を得ている。
しかし、そんな回り道でなく、答えを教えろや!的な人は、答えをネットや他人から聞きまくり、結果、知識が自分に身に付いていなくても身に付いたような錯覚に陥り、結局、何も出来ない状態となっている。
理解できていない事の答えを先に知る事、、、それは、百害有って一利無しだ。無心になれない。自分を見誤る。それは、やはり自分を良く見せようとか、良い格好しようとか、見栄張ろうとか、そういう色気が入るから。
身近に、答えばかり求めて耳年増になって、何でも知っているモン!って言いながら何も出来ない奴が居るけど、、、、物凄く不憫、惨め、、、
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