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2012年4月 8日 (日)

デコレーション

 モノが売れない、、、そういう業界は少なくない。
 最近なら、液晶テレビ、PC、デジカメ、、、最近は、高額なロードバイクも然り、、、

 で、価格競争を避けるために何してる?っていうと、価格を保つための付加価値付与競争、、、
 テレビなら3Dとか、人感センサーとか、多チャンネル全部録画とか、、デジカメなら小型軽量コンパクトにも高倍率光学ズームとか、、、

 しかし、思い付くモノを沢山付けたら売れるか?というと、必ずしもそうでない。

 以前、東芝が高性能テレビで100万円のテレビを、、、ってニュースが紹介されたけど、その後は何も聞かない、、、、小型軽量のデジカメに高倍率ズームって、、、、実際に手にしたら使えないだろう、そんなもん、、、、

 最近は、売るため、消費者の一瞬の好奇心を惹くため、、、そんなノリで、そんなモン不要とちゃう?的なモノが装備された商品が少なくない。言ってみれば、、そもそも本来の用途に、そんな機能が必要か?求められているか?を逸脱したようなオーバーデコレーションが少なくない。

 どんなものにも立ち位置がある。テレビなんて普通に写れば全然OKだけど、そこに過剰な性能を求めて、値付けが100万円、、、誰が買うねん、、、テレビなんて数万円~二十万円程度のモンだろう。車だって、自転車だって、単車だって、デジカメ、PCだってそうだ。

 モノが持つ役割に投資される常識があって、それを大幅に越える金額を誰が払うか?が見えていなかったりする。一方で、消耗戦的なコストダウン競争が進むと、消費者が払って良い常識金額の上限は下がる一方、、、
 このような現実の中での提供される新製品をみると、商品開発自体が製品の本来の目的を見誤った迷走状況というのが伺える。

 少々の価格アップは、その商品の立ち位置の中でユーザーニーズに合致した新しい提案があれば認められる。そういうモンだろう。ニーズから逸脱したデコレーション、、、これは廃れるのみ。
 自分の好みとは異なるけど、車ならばハイブリッドというアイコンは、ユーザーのニーズに合い、それによるコストが容認された良い例。アホみたいなマルチチューナー、大容量HDD、超高画質テレビ、、、立ち位置逸脱でそっぽ向かれた悪い例、、、、こうしてみると、ツボに嵌った商品っていうのは、どの分野、業種でも、かなり少ない。

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