脳卒中
病の起源、今回は脳卒中について。
脳卒中、脳の血管が破れて生じる。
そんな脳の血管は、身体の血管より壁が遥かに薄いために、膨れやすく、詰まりモノで破れやすいのだ、、、、その壁が薄い理由は何故か?
脊椎動物では脳の血管、身体の血管が同じ厚さのモノが多いのだが、哺乳類は身体の活動量に合わせ身体の血管が頑丈に作られている。つまり、相対的に哺乳類は身体の血管より脳の血管が薄いのである。
薄い脳の血管で詰まると脳梗塞となるのだが、このような症状を来すのは、哺乳類でも人間だけだという。近い哺乳類のチンパンジーでは無いそうだ。
では、何故に人間だけ脳卒中になるか?
それは、脳の巨大化に伴う血管網の複雑化(総延長600km)によって分岐部に大きな負担が掛かるようになったのが一つの要因だという。
但し、脳の血管の内、血管が膨らみやすい場所は決まっている。それはレンズ核線状体動脈と言われるところ。機能的に運動神経を送る箇所であり、それで運動障害を来すという症例が多い事からも説明される。この場所で起こる理由は、人類の運動神経の進化に関連するという。特に手先が器用になるように進化した事で、それを司る神経系に大量の血液が流れるようになっており、進化させた機能を得るための代償だとも言える。
しかし、全ての人間が脳卒中に見舞われるか?というと、そうではない。昔からの生活を続けている種族、例えば、ピグミーの人達では脳卒中はない。このピグミーの人達の特徴は、血圧が非常に低いのだ。全年齢で上で115mmHg程度だという。
番組の結論としては、高血圧が脳卒中の最大の原因との事。
では、高血圧の原因は何か?という事だが、一つは塩分。人体では塩分を取りこむとと、血中塩分濃度が高まる。そうすると、血管中に濃度調整のために水分を大量に取り込むという事。これが塩分摂取過剰による血圧上昇の理由。
塩を取らなければ問題ないけど、塩の中のNaイオンは運動に必要不可欠な物質。そして、塩自体が摂取困難で貴重であったために、塩を本能的に欲する習性を持っているのが人間。それ故に、塩が容易に入手可能な世界で、人間の塩を求める習性が暴走すると高血圧になる。
脳卒中は脳の酸欠だが、脳に繋がる動脈の大元が詰まる脳卒中も少なくないが、その脳に繋がる動脈、首の動脈に詰まる物質がコレステロール。これは大量の肉、脂の摂取によってもたらされるリスクだ。
現代人では、塩分過剰による血圧上昇、肉や脂の過剰摂取によるコレステロール、これを抑制するのが効果的とのこと。
まとめとしては、、、ありきたりだけど、、、、、、要は、運動しなさいということ。そして、肥満を解消することで、脳卒中リスクは軽減できる。統計によると、日常運動(週三回以上)によって、脳梗塞リスクを6割減、脳出血リスクを3割減が可能という。
番組ではその後に再生医療を使って運動神経を再生という話もあったけど、、、塩分、肉、脂の過剰摂取を防止し、日頃から運動するというのが結論。
こういう話を聞くと、、、、やはり、運動は止められない。
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