変形性膝関節症の手術
先までの記事では、運動により膝関節症の症状を緩和しようというモノ。
しかし、今回は手術による治療、所謂、最終手段である。運動でも症状が改善しなければ手術ということになる。
この手術の検討は、どの段階で行うか?という事だが、運動療法、薬、装具を使っても効果を得られない場合。この痛みで外出、階段の昇降が困難となる場合が該当する。
手術は3種類。
一つは関節鏡手術、砕けた軟骨が関節に挟まっている人が対象。内視鏡によって膝関節から関節内の軟骨の欠片等を除去する方法だ。行える状況は限られた条件しか該当しないが、負担は小さく、入院は数日で可能。但し、砕けた元の治療は行えないので、後に運動療法が必要。
二つ目は歩根切り術、脚が内側に曲がった人向けの手術。これは、内側に掛かる荷重を外側に分散させる事を目的とした手術。臑の部分の骨に切れ込みを入れる事で脚が内側に曲がる状態を改善しようとするモノ。術後に完全に回復すれば、ジョギング、ハイキング、農作業も可能となるそうだ。骨自体が完全に治癒する2~3ヶ月は大きな負荷が掛からないような配慮が必要ということ。具体的には松葉杖等を使う事だ。対象年齢は50代以前ということ。
最後が人工関節置換手術、これは運動療法、薬、装具によっても改善出来ない人が対象。対象者の年齢制限は殆ど無い。90代でも手術が可能。高齢者向けでもある。人工関節は、コバルトクロム合金とナイロン製の人工軟骨で出来ている。これが関節の変わりとして機能する。耐久性は最近は15年以上持ちうるそうだ。メリットは痛みが殆ど無くなる事、脚のO脚等も劇的に改善する事、手術翌日でも全体重を掛けて歩く事が可能という事、注意点としては、膝の曲がりに制限を受ける事がある。正座が困難となる場合もあるし、自転車、階段の昇降に不具合を感じる場合があると言う事。
これらの手術の後はリハビリが大事。具体的には、膝の曲げ伸ばし、脚上げ運動、歩く練習、階段の上り下りを一ヶ月程度掛けて行う事が大事だそうだ。
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