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2014年9月 8日 (月)

試作案

セミリカンベントタイプと通常自転車の後乗りの中間的な形態のモデルの仮想ジオメトリーは700Cホイールを使うとして、先記事から仮算出すると、
SA=60°、HA=57°、TL=195.8mm、WB=1082mmとなる。
通常モデルを基本にBBを中心に回転させてSAを寝かせると75°を60°となるまで15°程回転させると、シッティングポジションは後方に150mm弱、下方に90mm強程移動する。
ベースフレームを回転させる事は出来ないので、この仮想的な位置にサドルポジションを据え付ける方法は、二通りである。

一つは、BMX用のレイバックポストを用いる方法、もう一つは、クルーザー用ロングタイプのバナナシートを使う方法だ。このバナナシートはシーシーバーでリアアクスルから立ち上げたフレームで身体を支える構造で、レイバックポストの場合は通常ポジションから後方にオフセット出来る距離は最大で100mm程度、バナナシートの場合は150mm以上だ。
レイバックポストの場合、ポスト径が22.2mmとなるので、ポストアダプターを用いることになる。バナナシートの場合はサドルが選べなくなる事と、シーシーバーで体重の多くをリアアクスルで受けるのでフレームの選択が厳しくなるので、やはり、レイバックポストを用いるのが良さそう。

但し、レイバックポストを用いると、仮想的なトップ長はサドル位置がセットバックされる分、長くなる。サドルのセットバック量は、75°アングルのフレームからだと150mm、68°アングルのフレームからでも80mmであり、通常の男性向きのフレームベースだとトップ長が大幅に増大するので、ベースフレームは標準状態でシートアングルが寝たモデルで、小柄な人の乗車が想定されたフレームが望ましい。

通常フレームをBB中心に回転させると、ヘッドパイプ位置は、SA=75°をSA=68°で80mm後方に、SA=60°とすると更に85mm後方に移動する筈だけど、実際にはレイバックポストでSAを寝かせているので、ヘッドパイプ位置が不変なのである。勿論、ハンドル形状で後傾させる事も可能だが、過激なドアップハンドルは美しくないので、通常のブルホーン、マルチポジションバーを前提とすると、ヘッドパイプ位置が元々の状態でサドルから近いフレームサイズを選ぶのが大事。

通常フレームサイズでトップ長が530mmならば、380~450mm級のフレームを選ぶ必要がある。ベースフレームがSA=75°だとレイバック量は150mm、トップ長としては380mmクラスのフレームとなるし、ベースフレームがSA=70°弱ならレイバック量は100mm、トップ長として420mmクラスのフレームがベースとなる。
トップ長で400~450mmサイズのフレームと言えば、婦人用軽快車、ミキスト辺りがベースフレームとしてターゲットとして選べる。180Degree TTM02なんてモデルは造作も凝って良いけど、肝心のSAが74.5°、トップ長が420mmなんで、チョット残念である。ミキストロードの多くはSA=74.5°、トップ長420mmが多いけど、これではトップ長が長すぎる。トップ長で420mmならばSAは70°前後のモデルをベースにする方が良さそう。

700Cホイールで、トップ長420mm、SA=70°弱、通常のワンサイズのスレッドステム構造、そして外装変速対応のフレームがあれば、セミリカンベントに近いポジションをデフォルトとする後乗り専用の軽快車を作る事が出来そうだ。これにレイバックポストを装着すると、トップ長で520mm相当、SA=62°級のフレームとなる。

勿論、通常のスポーツサイクルに対して大きなハンディを抱えないように、ソコソコのフレーム、グレードのパーツを選ぶ必要がある。幸い、700Cで9速のホイールセット、そしてクランク長150mmのクランクセット、SORA~TIAGRAクラスのコンポーネントセット、一式は持っているので、取り敢えず、フレームが手に入れば試作は可能だ。

試作して効果が判ればフレームオーダーして遊んでみるのも面白いかも知れない。

まぁ、その前に上体姿勢(骨盤角度)での力の掛けやすさのチェックを行って、どの程度のハンドルハイトが理想か?によって、ベースフレームのトップ長を検めて決める必要がありそうだ。

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