次世代DAHONカスタム、ネクスト西DAHON構想
DAHONカスタム、最近は枯れてきたというか、一段落。カスタムパターンとしては、ホイールの451化、そしてフロントW化、なんちゃってアヘッド化、、、、これがトレンドだけど、最新のDAHON、SPEED FALCOでは、それがデフォルトで可能な仕様、、、、つまり、DAHONを苦労して改造してもオリジナリティは皆無。そして、誰もが苦労なく同じ仕様を入手可能なのだ。
西DAHON作成時、この仕様は非常に稀な仕様だったけど、今現在は何も面白くない。
ということで、最近、考えていたクランクフォワードバイクを西DAHONベースで製作仕直す事にした。
元々、西DAHONはポストカット+サドル前出しで超前傾のドロップハンドルのロードバイクのようなポジションがスタート。しかし、ジオメトリー的に操縦性の悪化が酷いと感じたので、数年前にハンドルハイトはノーマル仕様のアップライトポジションに戻していた。
ところで、最近のピスト走で漕ぎ方を色々変えて使う筋肉を分けていると、脚の力を最大限発揮するのは前乗りに非ずという思いが芽生えてきた。それで、色んな運動形態を眺めた結果、ボート漕ぎとか、レッグプレスマシンでの姿勢でのトルクの発生しやすさに行き着いたのだ。つまり、骨盤を寝かせて前方に蹴る方が力が出やすいのである。実際、フィットネス倶楽部で出力計測すると1時間連続では前傾では320kW、後傾だと430kWと大きく違うのだ。これなら、自転車の姿勢も然りかも、、、と思ったのだが、それが今更ながら気付くのが遅かったけど、リカンベント、セミリカンベント、クランクフォワードバイク、クルーザーバイクの存在を再認識したのである。
ただ、リカンベント、セミリカンベントバイクは大きすぎて場所も取る、、、そこで、普通の自転車をベースにクランクフォワードバイクを試作することにした。
ベースは、アップライトポジションに改めた西DAHONだ。今回は、このアップライト度合を更に突き詰めて、そして、クランクフォワードな仕様に変更するのだ。
先ずは西DAHONを改造する前に、街乗りスピママ号で後乗りのセミリカンベント的な仕様を作るために試し乗りしてみた。すると、確かに効果的に思える部分もある。実際の試走では、シートポジションを40mmダウン、サドルレールでセットバックを最大で50mm確保した状態。ハンドルはテレスコープ式の上限で通常時高さ+120mmで設定。ペダリングは、スピンドル上に拇指球でなく、拇指球位置はペダルプラットフォームの最前部位置での設定。勿論、この姿勢ではレッグプレスマシンのような力感は出ない、、、
しかし、それでもトップホールドで5%程度の勾配なら楽々登坂可能だったりする。勿論、風を受けるのでトップスピードは出ないけど、タラタラ走るには悪くないのだ。スピママでは単純な後乗りだけど、想定しているセミリカンベント的、或いは、クランクフォワード的なポジションへ変更する場合の懸念としては、体重を全て尻で受ける事となるので、その辺が三点乗りの自転車に較べてどうかか?を考慮すべきだが、こういう遊びの自転車で100km以上を想定するのはナンセンスだから良いのかも知れない。敢えてというと、バナナシート的なサドルが良いのかも知れないが、それを付けると怪しさ倍増するので除外。
何にしろ、スピママ号で後乗りで試した結果、クランクフォワードサイクルは試作してみるのは楽しそうという結論だ。
我が家のDAHONは2005年モデルと2002年モデルがある。しかし、2005年DAHONのSPEEDをベースで作るには難点が少なくないのだ。ヘッド角に対してポストが前傾しているのでアップライトにする程、ハンドルが遠くなるのがNG、ということで、基本的に2005年以降のモデルでは問題が多すぎることが判明。
よって、このクランクフォワードカスタムを西DAHONで行う事にしたのである。
この西DAHON、2003年以前のDAHONで、特徴はスレッドステム構造、そしてヘッドとポストが同一直線でありアップライトな姿勢にするとハンドルが手前に近づくのもメリット。更に、リアエンドが正爪エンドでサドルセットバックによる後輪荷重アップは後輪を後に引く事で幾らか緩和出来るのもメリット。この二つは2003年モデル以前の特徴だ。
で、以前のカスタムは戻すか?というと、基本、現状の内装三段、フロントW、外装9段で、451ホイールのキャリパーブレーキ仕様という構造はそのままに、サドルを現状よりも大幅にセットバックさせて実質シート角を63°に設定して製作することにした。姿勢に併せてクランク長は何がベストか?は判らないが、必要ならば従来長とは異なるセットを調達する可能性もある。ペダルは踏み込みポジションが変更可能なフラットペダルに交換し、ハンドルもグリップポジションの自由度が高く、手元でグリップ出来る日東のマルチポジションバーに変更する予定だ。
このカスタムで最大の難関がサドルセットバックで実質シート角を63°を実現する事。
DAHONは折り畳みの仕様により、ハンガーより後ろ側でシートパイプが結ばれている。そのために、通常の折り畳み自転車よりはシート角が立ち気味なのだ。横からの撮影写真から計測すると、シート角は75°ほどである。シートパイプのオフセット量を加味すると、実質シート角は73°程度だろうか?シッティングポイント~BBセンター迄の距離をLとすれば、セットバック量は(cos63°-cos73°)×Lである。となると、最低でもセットバック量は100mm必要だ。クランクフォワードでは実質シート角を60°程度迄を想定しているので、そうなると最大で160mmのセットバックが必要。
ということで、汎用材料として何を使うか?だが、汎用のシートポストに厚み2mmのアルミ角パイプを利用してセットバックさせる。重量増を最小限に、そして必要な強度を最低限確保するために使うのがアルミの角材というのが思い付いた訳だ。
先ずは、アルミ角材を利用して、取り敢えずは、サドルセットバックを150mmでサドルを配置出来るアダプターを製作することにした。
使用するアルミの角材は30×50×t=2×L=200の材料。これの中にクランプを二個セットして純正シートポストを角パイプ内部で共締めクランプする。そして、角パイプの端にヤグラを装着可能な穴を設けるという計画。強度的には大丈夫だろうけど、精度的に今一で、セットバック量の調整の自由度が無いので、試走してクランクフォワードの効果を確認したらBMXのレイバックポストを装着できるジュラルミン製の平行ジョイントを削り出しで製作する予定だが、取り敢えず、第一段階としては、角パイプの利用で進める事にした。
先ずは、サドルセットバックを実現する仮のシートポスト用アダプターの製作。そして、試走、、、それで感触がOKなら比較的出費の大きな日東のマルチポジションバーの調達。そして、場合によってはクランクセットの調達を行い、納得できたら最後にワンオフのシートポストの製作という段取り。
一番の懸念は、長いシートポスト、それをセットバックさせるというと、根本には相当な曲げる力が作用する訳だ。フレーム、大丈夫か?という心配。まぁ、ホントにクランクフォワードデザインが有効だと判断したらフレーム自体を製作した方が安全上正しい選択だろう。
ここからは空想だけど、クランクフォワードで低重心でアップライト。小径車ベース故に、荷物を積載するとしても全て低い位置で安定志向の自転車。案外、従来の自転車の概念を変える乗り味が実現出来るかも知れない。
ところで、DAHONで前傾姿勢のブルホン、ドロップバー等のカスタムでの高速化、、、、今時点では完全に時代遅れかも、、、、案外、クランクフォワードで荷物を低い位置に搭載可能で、ハムストリングスを効果的に使える快適小径車が生まれるかも知れない。当初は、クロスバイクベースを考えていたけど、取り敢えず、機材として余剰状態の西DAHONで遊ぶ、、、、これも又楽しい。
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