漕ぎ方
クランクフォワード、セミリカンベント、クルーザー、、、このような自転車ではサドルポジションはBB位置より相当後退している。この場合、通常のスポーツサイクルのように拇指球をスピンドル上に乗せた踏み方とは異なる踏み方をする。
具体的には、土踏まず~踵よりで蹴り出すペダリングである。
通常のペダリングにおけるサドルハイトは、クランク下死点において、足首関節、膝関節がフリーな状態となるので緩んだ状態で、拇指球~足首~膝~腰=クランク下死点スピンドル位置~サドルトップとなる。
しかし、クランクフォワードペダリングでは、クランク下死点ではフリーになるのは膝関節のみだ。足裏~足首~膝~腰=クランク下死点スピンドル位置~サドルトップとなる。つまり、踏み方によってクランク下死点~サドルトップ距離でいうと、拇指球~足首と足裏~足首の距離の差の分、クランク下死点を上に上げるか、或いは、サドルを下げる必要がある。
更に、クランク一周における上死点、下死点位置の差(ストローク)は、足首関節の稼働分ほど、踵ペダリングでは短くなる。
この差を自分の脚で計測すると、180mm-110mm=70mmである。ストロークを70mm短くするには、クランク長は70/2=35mm程短くしなければならない。つまり170mmクランクなら170-35=135mmとなるのである。なお、サドルハイトは足首~スピンドル位置の距離が70mm(180-110)分を短くしなければならないが、クランク長が35mm短い分、サドルトップは従来位置からは70-35=35mm程、BBに近付けるのが合理的である。
更に、クランク長を170mから135mmに短くする場合、同じ踏む力でチェーンを引っ張る力は、135/170≒80%となる。但し、クランク長が短くなる分、動力伝達作用角は最大で30%拡がり、発生する力自体は拇指球で踏む場合と踵で踏む場合の発生する力の差をレッグプレスで計測すると10%強増えるので、チェーンリングの歯数を若干落とす必要があるかもしれない。
以上を考えると、クランクフォワードポジションでは、ギア比構成も、クランク長も大きく変化させなければ効果は半減しそうである。
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