2ストとVツインで峠
2ストは、何と言っても、エンブレが弱いというか殆ど無いので、アプローチが非常に素早く行える。低いギアで高い回転数からのアクセル全閉も安心して出来る。パワーバンドが狭いために、入口から出口迄パワーバンドを保つのは、実に楽しい。人によって煩わしかったり、無理だという人も居るかもしれない。コーナーとギアが合わなければ半クラも併用したりする。基本、常にパワーバンド内でありアクセルの着きが非常に良いし、アクセルを絞る際のエンブレが掛からないのが非常に扱いやすい。速度の増減幅が広くなればなるほど2ストの美点が顕著となる。
一方でVツインはワイドなパワーバンドでアベレージを保った走り方。速度の増減は苦手。アプローチでは強烈なエンブレが掛かるので速めにコーナーに合わせた姿勢を作り、アベレージ重視のコーナーリングとなる。パワーバンドを外しても十分加速するので楽といえば楽。アクセレーション、特に、パーシャルから絞り気味の状態では気を遣う。速度変動の大きなタイトなコーナーは苦手で、アベレージを保った深いバンク角で走り抜けるのが適している。2ストとは全く正反対。
どっちも楽しいけど、攻めて走るなら2スト、流して走るならVツインだろう。2ストではツインでもマルチでもシングルでも基本的にコンパクトなんで車体操作でエンジンマスを意識する事はない。
しかし、4ストは違う。Vツイン、シングルといった幅の狭いエンジンは低い重心が確保できるのでハイアベレージコーナーリングに適している。4ストマルチ、並列ツインとはどうしても違う。爆発感覚だけの問題ではない。V4はV2程幅は狭くないけど低重心は実感できる。4ストで公道で峠を楽しむなら、、、、個人的には、Vツインがベスト、次がV4、シングルという順番。爆発間隔を揃えたパラツインも在るけど、Vツインと較べると腰高感は否めない。荒れた路面でも振られにくいし、車重が軽くても安定感は抜群である。昔々、XZ400DでFZとかGSX-Rよりも遙かに乗りやすく速かったのを体感して以来、病み付き。XZ400D以降は、VF400F2、XZ550D、VF750FとV型エンジンが殆ど。それ以外はシングルスポーツばかりである。XZに乗ってアンチマルチになったようなもの。
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